欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は7日、通信衛星を利用したモバイル向け高速通信サービスを提供する事業者の選定手続きを開始したと発表した。衛星通信を利用して、高速データ通信やモバイルテレビ、災害救助システムなどのサービスが欧州全土で利用できるようになるもので、欧州委員会では2009年初頭には事業者を選定したいとしている。
これまで、衛星通信サービスはEUの各加盟国に対してそれぞれ承認手続きが必要となっていた。今回、こうした手続きを欧州委員会が一元的に管理することで、欧州全体での衛星通信サービスの展開を促進する。
欧州委員会IT通信担当委員のViviane Redine氏は、「これまでには想像もつかない、国境をまたぐサービスの提供が期待される」と今後の展開に期待を示している。今回の一本化の背景としては、衛星サービスの展開には相当な額の投資が必要とされるため、各国に任せるよりは一元化した方がメリットが大きいことを強調。欧州議会などとの協力により、10カ月ほどの準備期間で今回の手続き開始に至ったとして、2009年初頭までには選定手続きを完了させたいとしている。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://europa.eu/rapid/pressReleasesAction.do?reference=IP/08/1250&type=HTML&aged=0&language=EN&guiLanguage=en
( Gana Hiyoshi )
2008/08/11 14:59
- ページの先頭へ-
|