NHKと宇宙航空研究開発機構(JAXA)は10日、超高速インターネット衛星「きずな」(WINDS)を使ったハイビジョン映像のリアルタイムIP伝送実験に成功したと発表した。北京オリンピックの国際放送センターと東京のNHK渋谷放送センターなどで8月2日から24日まで実験した。
今回の実験は、イベントの現場から映像ファイルを放送局に伝送して迅速に編集するのに通信衛星を活用するのが目的。双方向性を生かし、北京のサーバーにある映像をNHK放送センターからリモートで編集する実験や、同時に3本のハイビジョン映像(30MbpsのMPEG-2×1本、20MbpsのH.264×2本)のリアルタイムIP多重伝送実験を行った。また、きずなによる初の海外マルチキャスト映像機能も確認したという。
国際放送センターに設置した基地局はパラボラアンテナの直径が120cmで最大伝送速度は上り155Mbps/下り155Mbps、渋谷放送センターは直径が120cmで最大伝送速度が上り51Mbps/下り155Mbps。
さらに今後、災害現場での報道利用として「超小型可搬型地球局伝送実験」を2009年1月ごろに実施する予定だという。
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実験構成
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■URL
ニュースリリース
http://www.jaxa.jp/press/2008/09/20080910_sac_kizuna_j.html
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( 永沢 茂 )
2008/09/11 16:03
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