| Webブラウザ「Safari」の基盤となっているオープンソースプロジェクト「WebKit」の開発チームは18日、次世代JavaScriptエンジン「SquirrelFish Extreme」を発表した。
 
 SquirrelFish Extremeは、6月に公開されたWebKitのJavaScriptエンジン「SquirrelFish」を改良したバージョン。新技術をいくつも導入することによって、最近発表されたMozillaの「TraceMonkey」や、Googleの「V8」などの新世代JavaScriptエンジンに比べても、さらに高速なベンチマーク結果を出しているという。
 
 開発チームでは、バイトコードの最適化、ポリモーフィックインラインキャッシング、コンテキストスレッドJITコンパイラ、新正規表現エンジンを投入することにより高速化を実現。公表されたSunSpiderのベンチマーク結果によると、1年前に発表されたSafari 3.0に比べて約11.8倍、前バージョンのSquirrelFishと比べても約2.1倍の高速化を実現している。
 
 開発チームは、他のJavaScriptエンジンとのベンチマーク比較は公表していない。しかし、開発者の1人がSunSpiderで比較したところ、SquirrelFish ExtremeはGoogleのV8よりも36%速く、MozillaのTraceMonkeyよりも55%速かったという。また非公式ながら、Opera 9.6と比べて約6.8倍の速さだったとしている。
 
 SquirrelFish Extremeは、毎日アップグレードされるパッケージ(Nightly Build)に反映されているため、WebKitが対応しているWindowsとMac OS Xプラットホームでテストすることもできる。
 関連情報
 
 ■URL
 WebKit開発チーム公式ブログの該当記事(英文)
 http://webkit.org/blog/214/introducing-squirrelfish-extreme/
 
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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2008/09/22 12:06
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