ヤフーは24日、2008年度中間期(4月~9月)の連結決算を発表した。売上高は1316億円、営業利益は659億円(前年同期比10.3%増)、経常利益は650億円(同12.6%増)、純利益は368億円(同26.1%増)。売上高については今年度から計上方式を変更しているため直接の比較はできないが、前年度と同じ方式で比較した場合には23.9%の増加となり、増収増益の決算となった。
第2四半期(7月~9月)の連結決算は、売上高が660億円、営業利益が330億円、経常利益が326億円、純利益が177億円。前四半期決算での見通しからは、子会社株式の減損に伴う損失の計上などにより、純利益が予想(184億~195.5億円)を下回った。
事業別の売上高は、広告事業が688億円、企業向けサービスのビジネスサービス事業が274億円、個人向けサービスのパーソナルサービス事業が354億円。広告事業については、景気全般が後退局面へと転じる中でも、バナー広告などのディスプレイ広告が前年同期比で売上を拡大し、検索連動型広告もYahoo!グループ以外の媒体での採用が増加したことから順調に売上を伸ばした。
ビジネスサービス事業については、「Yahoo!ショッピング」「Yahoo!オークション」のストア数合計が9月末で3万2652店舗に達し、前年同月末に比べて3216店舗増加。テナント料収入と手数料収入が順調に推移したとしている。また、コマース取扱総額もモバイル経由の取扱高が伸びに貢献したほか、不動産関連も売上を伸ばしたが、景況感の悪化から求人関係の売上が大幅に減少した。
パーソナル事業については、有料会員サービスの「Yahoo!プレミアム」が9月末で718万ID(前年同月末10.6%増)となるなど順調に推移したが、「Yahoo!オークション」についてはリニューアルなどを実施したものの、システム利用料収入は横ばいとなった。
第3四半期の見通しは、売上高が663億~692億円、営業利益が324億~346億円、経常利益が322億~344億円、純利益が188億~201億円で、第2四半期からはほぼ横ばいの予想となっている。
ヤフーの井上雅博社長兼CEOは、投資家向けの説明会において、景気が悪化する中でも第2四半期は健闘したが、今後はどのような影響が出るのかは予想が立てにくいと説明。第3四半期は通常であれば広告や消費の伸びが期待できるシーズンだが、強気の予想はできないと語った。
また、9月から開始した興味関心連動型広告「インタレストマッチ」の伸びにも期待しているが、現時点では広告の配信先や広告主を限定した形でのサービスとなっており、今後はさらにYahoo!以外のサイトやモバイル向けにも拡大していきたいとした。
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( 三柳英樹 )
2008/10/24 18:38
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