トレンドマイクロは5日、同社に寄せられたウイルス被害の件数などをまとめた10月度の「インターネット脅威レポート」を発表した。最も被害が多かったのは、USBメモリを媒介にして不正プログラムへ感染させる設定ファイル「MAL_OTORUN(オートラン)」で471件。過去最多だった前月の347件を更新し、8月から3カ月連続で1位を維持している。
同社はUSBメモリ経由で感染する不正プログラムについて、攻撃を成功させるために発見・復旧を遅らせる機能を確認したと説明。具体的には、USBメモリにある正規の設定ファイルを不正なものに書き換える機能や、他の不正プログラムをダウンロードした後に自身を削除することで侵入の痕跡を消す機能が見られたという。さらに、USBメモリに保存されている正常なファイルと同じ名前で不正プログラム本体のコピーを作成し、フォルダのアイコンで偽装する機能も確認されたとしている。
ユーザーの対策としては、定期的にUSBメモリをセキュリティソフトで手動スキャンする、セキュリティが十分なPCでのみUSBメモリを使用する、企業ではUSBメモリ使用に関してのポリシーを策定・実施することなどを挙げている。
10月の不正プログラム感染被害の総報告数は5744件で、9月の5847件と大きく変わらなかった。
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USBワームのアイコン偽装イメージ図
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関連情報
■URL
ニュースリリース
http://jp.trendmicro.com/jp/threat/security_news/monthlyreport/article/20081105014535.html
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( 増田 覚 )
2008/11/05 19:35
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