データ通信の増加により、2015年までに携帯電話ネットワークのトラフィックが10倍以上に増える可能性もあると英調査会社が予測した。
この予測を発表したのは、通信やIT、デジタルメディアの調査予測を行っている英Analysys Mason社だ。予測によると、特に先進国ではスマートフォンやUSBモデムの使用率増加や、3G技術とフェムトセルの配備、利用しやすい価格設定、携帯デバイスの室内利用の増加、ウェブコンテンツのサイズ増加などによって、携帯電話ネットワークのトラフィックが増加するとしている。
予測では、2008年時点では携帯電話1人当たりのトラフィック量は月あたり56MBだが、2015年には月あたり455MBへと約8倍に増えると試算。この予測には、音声とデータ双方が含まれている。また、音声トラフィックは増加し続けるが、携帯回線による固定回線の代替が進み、データトラフィックが著しい速度で増加し、2015年にはトラフィックの94%がデータ通信で占められるようになると予測。予測最大値では、先進国において2015年には、2008年の30倍にまでトラフィック量が増えるとしている。
調査報告書の共同執筆者であるAlastair Brydon氏は、「USBモデムサービスの利用が著しく増加することによって、携帯顧客あたりのトラフィック量が2015年には2008年の23倍レベルにまで増加する可能性がある。携帯電話事業者は、トラフィックの大幅な増加をサポートできるネットワークを必要とする可能性があり、そのためUSBモデムサービス戦略を見直す必要がある」と指摘している。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.analysysmason.com/About-Us/News/Press-releases/Wireless-network-traffic-to-increase-tenfold-says-Analysys-Mason/
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2008/11/27 12:22
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