矢野経済研究所は、比較サイト市場に関する調査結果を発表した。2008年度の市場規模は245億6500万円で、前年度比27.4%増の見込み。事業者による取り扱い商品分野の拡大や、コンテンツアライアンスよるサービス数増加により、比較サイトの利用機会が増加。今後もこの傾向は続くと見ており、2009年度の市場規模は304億2000万円(前年度比23.8%)に達すると予測している。
調査は9月~11月に、比較サイト事業者16社に対するヒアリングなどにより実施した。これによれば、国内の比較サイトは、2000年頃より複数の企業がサービスの提供を開始、その市場は年々拡大しているという。主な拡大要因として、参入企業の増加やユーザーの増加を挙げている。
参入企業増加の背景としては、商品検索サイトのように特別な技術開発を要するサービスを除き、ページ作成が用意であることや、コンテンツ連動広告などにより媒体収入を得られるといった参入障壁の低さを挙げている。また、ユーザー数の増加要因としては、比較サイト数の増加をはじめ、取り扱い商品/サービス分野の拡大、サービス内の購買支援機能の充実などを挙げている。
現在の動向としては、金融やサービスなどの非物販系商品を扱う比較サイトにおいて、リピートユーザー確保のため、取り扱い分野を物販系にまで拡大する動きがあるという。同時に、物販系商品を扱う比較サイトにおいても、取り扱い商品充実のため、非物販系商品にまで分野を拡大させる動きがあるという。これにより、「今後は、物販系商品と非物販系商品の双方を取り扱う総合型サービスへ移行する比較サイトサービスが増加する」と予測している。
矢野経済研究所では、「現在の経済状況を背景とし、より良い商品やサービスをより安く手に入れたいというユーザー心理はますます強まると考えられ、今後も比較サイトサービス利用がさらに促進される」と予測。また、サービス事業者は、取り扱い商品分野の拡大、商品検索や口コミなどの購買支援機能の充実をさらに図ることで、「ユーザーが求める商品を探し易くするための新たな技術開発などが進展する」と見ている。
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■URL
ニュースリリース
http://www.yano.co.jp/press/press.php/000419
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( 野津 誠 )
2008/12/03 13:07
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