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遠隔予防医療相談システムの概要
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慶應義塾大学は8日、同大学の「コ・モビリティ社会の創成プロジェクト」の一環として、NECとKDDIと共同で「遠隔予防医療相談システム」の実証実験を、東京都西多摩郡奥多摩町で開始したことを発表した。実験期間は2009年3月31日まで。
実験の参加者は、奥多摩町内の21自治会のうち、山間部にあり高齢化率の高い「限界集落」(人口の50%が65歳以上)5地域の、65歳以上の高齢者を中心とした約100人の希望者。実証実験は、地域集会所や公民館などにコミュニケーション端末や血液レオロジー測定装置を常設。採血データを都心の医師に送信し、住民と医師や健康コンシェルジュスタッフが、血液データをはじめとする健康データをコミュニケーション端末の画面上で共有しながら、健康相談や助言などを行う。医師と定期的に話すことで住民の安心感を高め、中長期的には自治体の医療費負担の削減につなげることを目標とする。
慶應義塾大学では、奥多摩町13カ所のコミュニティセンター(地域集会所、公民館 等)における実証実験の実施、実証実験の運営のとりまとめ、血液レオロジー測定装置の設置、医療相談を実施。NECでは、コミュニケーション端末の開発および設置、パネルコンピュータの設置、遠隔予防医療相談システムを構築。KDDIではタッチパネル型健康管理専用端末の設置と、携帯電話などによる遠隔健康管理支援に要する通信インフラを提供する。
慶應義塾大学は今後、実証実験で得た成果をもとに、他の自治体などとの共同研究や最先端の情報システム・移動体システムの研究を進め、高齢者から子どもまでが盛んな交流ができ、自由に移動できる、安心安全で健康で活発なコミュニティを作ることを目指した「コ・モビリティ社会の創成」のための社会基盤の構築に取り組むとしている。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.keio.ac.jp/ja/press_release/2008/kr7a43000000lbjw.html
( 三柳英樹 )
2008/12/08 18:04
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