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2009年はネット犯罪が成熟化、犯罪者の分業化が進む


 G DATA Softwareは19日、2009年におけるオンライン脅威の予測を発表した。ネット犯罪が、一般的な経済活動と同様に分業体制をとることで、これまで以上にネット犯罪の成熟化が進むとしている。

 同社は、マルウェアを作成、販売、ホスティングするなどの分業化が進むほか、手軽に入手可能なマルウェア開発ツールも充実すると予測。また、多くのPCがボットネットに組み込まれることで、2009年は個人情報の盗難が増えると見ている。「データ窃盗は数年で十分に金が儲かるビジネスとなる。疑いなく、この分野の経済成長は数年は続く」。

 ウイルスの侵入経路としては、ブラウザとそのコンポーネントの脆弱性が短期間に集中攻撃を受けると予測。特に、Webサイトを閲覧しただけで気付かないうちに感染するタイプのウイルスが激増する見込みで、「Web 2.0タイプのサイトやフォーラム、ブログが利用される機会が増える」としている。

 「ユーザーのクリックを乗っ取る『クリックジャック』のように、新たな抜け道も絶えず発見されている。『Google Docs』のようなWebアプリケーションは、いろいろな情報が保存されているために、データ窃盗犯の格好の餌食となっている。」

 こうしたネット犯罪への対策としては、政府や公的機関による規制が強化される可能性があるという。2008年11月には多くのネット犯罪者がドメイン名を登録していたEstDomains社(エストニア)の業者認定が取り消されたほか、12月にはボットネットの指令サーバーの多くをホスティングしていたとして、McColo社(米国)が大手ISPからアクセスを遮断されたが、今後も規制強化が期待されるとしている。


関連情報

URL
  G DATA Software
  http://www.gdata.co.jp/


( 増田 覚 )
2008/12/19 15:37

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