セキュリティー企業の米Integoは26日、Mac用「Adobe Photoshop CS4」の海賊版にトロイの木馬が仕込まれているのが見つかったと報告した。22日にはMac用オフィスソフト「iWork '09」の海賊版にトロイの木馬が見つかっており、こうした手口が横行していると見られる。
問題の海賊版は、BitTorrentトラッカーサイトや海賊版サイトで配布されており、インストーラーは問題なく使用できるが、中にはトロイの木馬が仕込まれており、アプリケーションのインストール時に「/var/tmp」ディレクトリにパックドアをインストールする。そして、このディレクトリは再起動後も削除されなくなるという。
さらに厄介なことに、この海賊版アプリケーションを再度実行すると、実行ファイルを異なる名前で作成するため、後でトロイの木馬を完全に削除できたかどうかを確認することが非常に難しくなるとしている。
アプリケーションはその後管理者パスワードを要求し、ルート権限でパックドアを実行する。そして実行ファイルをスタートアップアイテムとして登録し、ルート権限で実行できたとかを確認してから、2カ所のIPアドレスとの接続を確立する。
このトロイの木馬の最初のバージョンは、特定のサイトに対するDDoS攻撃を仕掛けるために利用された経緯がある。今回の新しいトロイの木馬も同じ技術を使用し、同じリモートサーバーに接続しているため、似たような行動に出る可能性がある。
Integoでは、この海賊版Adobe Photoshop CS4は、現在5000人近くがダウンロードしていると推定している。こうしたことからIndegoでは、海賊版ソフトを配布しているどのようなサイトからもダウンロードは行わないよう、強く警告している。
関連情報
■URL
米Integoによるプレスリリース(英文)
http://www.intego.com/news/ism0902.asp
関連記事:海賊版「iWork '09」の中に、Macを標的にしたトロイの木馬
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2009/01/23/22189.html
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2009/01/27 12:29
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