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“近代化産業遺産”の口コミサイト、「Lococom」に開設


Lococom「近代化産業遺産群33特集」のトップページ
 ネクストは1日、地域コミュニティサイト「Lococom」において、“近代化産業遺産”の特集サイトを開設した。三菱大夕張鉄道南大夕張駅跡と保存車両(北海道夕張市)、戦艦「大和」設計図面(広島県呉市)、端島(軍艦島、長崎県長崎市)をはじめとした全国の近代化産業遺産の口コミを投稿・閲覧できる。

 近代化産業遺産とは、日本の産業近代化に大きく貢献した建造物や設備機器、製造品、関連文書などの保存・活用を目的に経済産業省が認定したもの。2007年度に450個所/847件が認定され、前述の遺産のほか、日光金谷ホテル本館(栃木県日光市)、横浜赤レンガ倉庫(神奈川県横浜市)、黒部川第二発電所(富山県黒部市)など多数の遺産がある。これらは、地域史・産業史を軸とした33のストーリーに取りまとめられ、「近代化産業遺産群33」として冊子にもなっている。

 Lococomの特集サイトは、経産省の「地域経済産業活性化対策調査」の事業の1つとして、ネクストが受託して開設したもの。「近代化産業遺産群33」のコンテンツを掲載することで、広く近代化産業遺産の認知を図る。さらに閲覧者が関連情報を書き込めるようにすることで、地元からも情報を発信してもらい、地域の活性化に結び付る狙いもある。各遺産の情報は、33のストーリーから、または都道府県からたどることで参照できる。口コミは、その遺産に対して投稿されたもののほか、通常のLococomに投稿されているその地域に関するものも参照可能だ。

 今回のプロジェクトでは、群馬県桐生市をモデル地域とした特集ページも開設する。桐生市では、絹織物産業が明治から昭和初期にかけて発展し、日本の基幹産業として外貨獲得に貢献したという。「ノコギリ屋根」と呼ばれる織物業特有の工場建築物が市内に約220棟現存し、2008年12月には「ノコギリ屋根博覧会」を開催するなど、近代化産業遺産の保存・活用に先進的に取り組んでいる。桐生市の特集ページでは、近代化産業遺産のコンテンツだけでなく、商工会議所などとも連携し、宿泊・飲食施設、イベントなどの観光情報も提供していく。

 経産省では2008年度、自動車や精密機器など、前年度とは異なる分野で新たに「近代化産業遺産群 続33」も認定している。Lococomでは、引き続き「続33」も公開していく予定。Webサイトにおいて近代化産業遺産の情報提供や口コミ発信を行うことの有効性やビジネスモデルなどについて3月まで調査・検討する。なお、ネクストが経産省から受託した調査事業は3月までだが、コンテンツについては4月以降も掲載していくとしている。


「ストーリー」のページ 「遺産」のページ

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URL
  Lococom「近代化産業遺産群33特集」
  http://www.lococom.jp/features/ht/

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( 永沢 茂 )
2009/02/03 11:03

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