ソフトバンクは5日、2009年3月期 第3四半期(2008年4月~12月)末までの連結業績を発表した。
第3四半期における連結業績は、売上高が前年同期比3.7%減の1兆9822億6200万円で、営業利益は5.6%増の2746億9000万円と第2四半期に続いて最高益を更新。経常利益は24.8%減の1744億9400万円で、純利益は37.6%減の581億8200万円となった。
最高益の更新について同社では、ソフトバンクでは、ソフトバンクテレコムとソフトバンクBBの継続的なコスト削減に加え、ヤフーの順調な利益拡大が寄与したとしている。
なお、業績発表に合わせて、連結フリー・キャッシュ・フローを100億円上方修正するなどの通期予想修正を発表した。
● ADSL契約が450万回線を割り込む。おとくラインは150万を突破
事業別に見ると、ブロードバンド・インフラ事業の売上高は前年同期比8.1%減の1784億1500万円で、営業利益は20.8%増の366億600万円。「Yahoo! BB ADSL」の累計接続回線数は442.7万回線で、前四半期から12.4万回線減と450万回線を割り込んだ。また、ARPU値は5円減の4278円。
固定通信事業は、売上高が前年同期比1.0%減の2686億5500万円だが、営業利益は6.6倍の113億3500万円。営業利益の上昇について同社は、固定費削減と直収型固定電話「おとくライン」の回線数増加が寄与したとしている。「おとくライン」の累計接続回線は前期末比4.6万回線の 154.4万回線で、法人契約比率は75.8%になる。
● 携帯電話端末の販売数は2000万を突破。データARPUは増加
移動体通信事業は、売上高が前年同期比5.7%減の1兆1508億2200万円で、営業利益は8.8%減の1349億1100万円。ソフトバンクモバイルで携帯電話端末の販売台数が減少したことで減収となったほか、営業利益は有形固定資産およびソフトウェアの減価償却費が増加したため、減益になったとしている。
第3四半期における携帯電話の純増数は36.66万件と、20カ月連続で月間1位を維持。累計契約数は1999.98万件だが、2009年1月1日に2000万件を突破したという。また、シェアは前年当期末日1.4ポイント増の18.9%となった。
解約率は0.91%で、第2四半期から0.07ポイント改善した。ARPU値は4090円で、第2四半期から80円の減少。ARPU値の減少に関しては、「月月割(旧名称:新スーパーボーナス特別割引)」の特別割引、月額980円の「ホワイトプラン」加入件数が増加したためとしている。なお、データARPUに関しては、第2四半期から80円増の1790円。
● 値上げの「Yahoo!プレミアム」は過去最大のID数を獲得
このほか、インターネット・カルチャー事業の売上高は前年同期比7.3%増の1898億3300万円で、営業利益は9.9%増の920億6000万円。また、イーコマース事業の売上高は1.2%減の1926億8700万円で、営業利益は30.7%増の38億200万円。
インターネット・カルチャー事業の概況を見ると、ヤフーが提供する有料会員制サービス「Yahoo!プレミアム」のID数は前年同期末比 7.7%増の726万IDになるという。ソフトバンクでは、会員限定サービスの充実など付加価値向上に努めた結果、月額料金を294円から346円に値上げしたにも関わらず、過去最大のIDを獲得し、売上も好調に推移したとしている。
関連情報
■URL
2009年3月期 第3四半期 決算短信(PDF)
http://www.softbank.co.jp/ja/irinfo/shared/data/results/2009/softbank_results_2009q3_001.pdf
2009年3月期 第3四半期決算ハイライト
http://www.softbank.co.jp/ja/news/press/2009/20090205_02/index.html
業績予想の上方修正に関するお知らせ
http://www.softbank.co.jp/ja/news/press/2009/20090205_01/index.html
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