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EUとSNS大手17社、未成年利用者の保護施策で協定


 欧州連合(EU)は10日、Google、Yahoo! Europe、Microsoft Europe、MySpaceなどSNS(ソーシャルネットワーキングサイト)を欧州で手がける大手17社と、18歳未満の未成年者のSNS利用に関する安全性を高めることについて協定を結んだと発表した。この種の合意は史上初めてという。

 SNSは、欧州でも定期的な利用者が4170万人に達し、社会的・経済的な現象となって生活を一変させているという。2008年の欧州における成長率は35%で、2012年には1億人を突破(1億740万人)すると予測されている。

 SNSの利用者増加に伴い、未成年者が巻き込まれるトラブルも増加しており、特に未成年者の個人情報の保護の必要性が叫ばれるようになっていた。未成年者がネット上でいじめに遭ったり、個人情報を開示され被害に遭うことも頻繁に起こるようになり、今回の協定締結に至ったとしている。10日は、欧州委員会が設定した「Safer Internet Day」という日にあたる。

 今回の協定で17社は、潜在的なリスクを分析し、その責任を明確にすることを目的とすることに合意した。特にネットいじめや、グルーミング(成人がネット上で性的虐待を目的として未成年者に近づくこと)や、危険な行為(個人情報の無防備な公開)などの行為を分析し、その予防を行う。

 今後は「濫用報告」について簡単に報告できるクリックボタンなどを用意する。また、未成年者の場合は「プライベート利用」すなわち「未公開」をデフォルトとし、無防備な個人情報公開を防止し、検索の対象にもならないようにする。このほか、年齢によっては利用できない措置をとるなどの対策を講じるとしている。17社は4月までに、施策について欧州委員会に報告する予定だ。


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URL
  ニュースリリース(英文)
  http://europa.eu/rapid/pressReleasesAction.do?reference=IP/09/232&format=HTML&aged=0&language=EN&guiLanguage=en

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( Gana Hiyoshi )
2009/02/12 15:21

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