海外利用を目的とした衛星携帯電話の販売・レンタルを手がける日本デジコムは、2月10日にシベリア上空790kmで発生したイリジウム衛星電話用通信衛星の衝突事故により、一部で通信しづらくなる事態が想定されると発表した。
今回の事故は、ロシアの通信衛星「Cosmos2251」と米国のイリジウム衛星が2月10日16時55分(世界標準時)に衝突。これにより両衛星が壊れ、数百もの破片が軌道上に散乱した。米航空宇宙局(NASA)によれば、現時点では国際宇宙ステーション(ISS)に対する障害の恐れはほとんどないとしている。
米イリジウム社では、今後30日以内に壊れた衛星の軌道上にスペアとなる衛星を再配置する予定。ユーザーに対する影響は軽微にとどまるとしているが、衛星1機分が機能を喪失したことにより、一部地域ないしは時間帯において通信しづらい事態が想定されるという。
なお、イリジウム衛星は移動衛星システムであり、稼動中の衛星全66機が地球の周囲を高速で周回している。そのため、局部地域が半永久的に通信が不能となるわけではないとしている。
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■URL
ニュースリリース
http://www.jdc.ne.jp/iridium/crash_090212.htm
( 増田 覚 )
2009/02/12 15:34
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