米Wikimedia Foundationは21日、オンライン百科事典「Wikipedia」を含む同団体のコンテンツライセンスに「クリエイティブ・コモンズ(CC)」を適用する方針を明らかにした。これにより、従来よりもWikipediaなどのコンテンツの再利用がしやすくなるという。
CCライセンスの使用条件としては、「Attribution(表示)」「Share-Alike(継承)」を採用(CC BY-SA)。ユーザーは、適切なクレジットを表記すればコンテンツを他のサイトで利用できるほか、元の使用条件を明記した上でコンテンツの改変も行えるようになる。
Wikipediaは2001年の開設以降、ライセンスには「GNU Free Documentation License (GFDL)」を採用していた。当時は、ソフトウェア以外の作品に適用可能な数少ないライセンスだったためだという。CCライセンスは2002年に誕生した。
しかし、GFDLは主にソフトウェア文書の配布を目的としているため、使用条件がWikipediaのコンテンツを再利用する際の障壁となっていたとしている。Wikimedia Foundationは、6月中にライセンス条件を更新するほか、引き続きGFDLのサポートも行うという。
今回のライセンス変更にあたっては、世界各国のWikimediaコミュニティから1万7000人以上の投票が寄せられていた。うち88%はライセンス変更を支持していたという。この結果を受けてWikimedia Foundationの評議会メンバーが21日、ライセンス変更を決定した。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://wikimediafoundation.org/wiki/Press_releases/Dual_license_vote_May_2009
( 増田 覚 )
2009/05/25 15:39
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