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「フレッツ・ADSL」2023年にサービス終了、「フレッツ・ISDN」は2018年に新規受付を終了へ
2017年11月30日 19:41
東日本電信電話株式会社(NTT東日本)と西日本電信電話株式会社(NTT西日本)は、ADSLアクセス回線サービス「フレッツ・ADSL」の提供を2023年1月31日で終了すると発表した。新規受付はすでに2016年6月末で終了していた。
ADSLは「Asymmetric Digital Subscriber Line(非対称デジタル加入者線)」の略称で、電話用のアナログ回線にネットワーク接続のための情報を重畳させる方式のこと。工事の手間を最小限に抑えることができると同時に、NTTが推進していたISDNを上回る通信速度を実現した。
日本での導入は1999年から本格化し、NTTがフレッツ・ADSLのブランドでサービスを開始したのは2000年12月。最大通信速度は下り1.5Mbps/上り512kbps、月額料金は4800円(プロバイダー料金・加入電話基本料金ともに別)だった。
2000年~2001年はヤフー(Yahoo! BB)、イー・アクセス、アッカ・ネットワークスなどがADSL事業に相次いで参入。その後、数年間は、通信速度向上に向けての熾烈な競争が続いた。ちなみに、「ブロードバンド」が新語・流行語大賞のトップ10に選出されたのは2001年だった(当時の動向については「BB Watch」の2006年12月25日付記事『年表で振り返るブロードバンドの歴史(第1回:通信・回線編)』を参照してほしい)。
フレッツ・ADSLの提供を終了するのは、光ファイバーによるアクセス回線サービス「フレッツ光」(フレッツ 光ネクスト、フレッツ 光ライト)が提供されているエリアにおいて。フレッツ光のエリアカバー率は11月現在、NTT東日本が99%、NTT西日本が93%(いずれも、NTTの固定網設備におけるエリアカバー率)に上っている。
なお、NTT東日本では、2023年1月31日時点でフレッツ光が提供されていないエリアにおいては、フレッツ・ADSLのサービスを終了する予定は現在のところないとしている。
フレッツ・ADSLの契約者は東日本が37万7000件、西日本が47万件。NTT東西では、フレッツ光などへの移行を検討するよう呼び掛けている。
NTT東日本では、フレッツ・ADSLからフレッツ光への移行者を対象に、フレッツ光の初期工事費を無料とする施策を実施する。2017年12月1日~2018年5月31日までの申し込みが対象となる。また、他の通信事業者が提供しているADSLサービスからフレッツ光への移行者についても、同様に初期工事費を無料にする。対象となる事業者(11月30日現在)は、ソフトバンク(Yahoo! BB、ホワイトBB、旧イー・アクセスなど)、TOKAIコミュニケーションズ、長野県協同電算。
NTT東日本・西日本は、同じくフレッツ光の提供エリアにおいて、「フレッツ・ISDN」の新規受付を2018年11月30日で終了すると発表した。
フレッツ・ISDNの利用者に向けても両社では、フレッツ光への移行を検討するよう呼び掛けている。NTT東日本では、フレッツ・ISDNからフレッツ光への移行者を対象に、同様にフレッツ光の初期工事費を無料とする施策を実施する。
なお、NTT東日本では、フレッツ・ISDNの既存利用者および2019年5月31日までに開通した利用者に対しては、従来通りサービスを提供するとしている。また、フレッツ光の未提供エリアについては、フレッツ・ISDNの新規受付を継続するとしている。
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