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手数料0.95%のQRコード決済、加盟店の募集を開始、お金やり取りアプリ「pring」で

 個人間でお金をやり取りできるアプリ「pring(プリン)」を提供する株式会社pringは27日、同アプリを利用したQRコード決済サービスの加盟店募集を開始した。決済手数料は0.95%。業界最安値だとしている。

 pringは、1円単位のお金の送受信をリアルタイムで行えるアプリ。今年3月より正式サービスを提供しており、Android 5.0以上、iOS 9.0以上に対応している。連携登録した銀行口座からpringのウォレットにチャージしておき、同アプリのユーザー同士でやり取りする仕組みだ。現在、みずほ銀行、三井住友銀行、東邦銀行の銀行口座に対応している。ウォレットへのチャージ上限額は1日100万円までで、都度チャージのほか、決済時に不足分をオートチャージする機能も備える。ウォレットには残高1億円までチャージしておける。

 銀行口座からのチャージおよびウォレットからの銀行口座への戻し入れにあたって、手数料が一切かからないことも特徴だ。友人に立て替えてもらった飲食代など、少額の送金の際に主に活用されているという。個人間送金の上限額は1日最大100万円、銀行口座への戻し入れの上限額も1日最大100万円で、いずれもユーザーごとに株式会社pringが設定する。

 今回、加盟店募集を開始したQRコード決済サービスは、リアル店舗における代金支払いをpringのウォレットから行えるようにするもの。店舗側は、pringのショップ版アプリで金額を入力してQRコードを生成し、画面で表示。客がこれをスマートフォンで読み取ることで、pringによる決済がリアルタイムで完了する。あるいは、その店舗に対応する静的なQRコードをプリントアウトして店内に掲示しておき、これを客がスマートフォンで読み取って金額を入力して決済する方法もある。

 加盟店にかかる決済手数料の0.95%について、pringでは、クレジットカードや電子マネーの3.0~4.0%と比べて「圧倒的に安い決済手数料にチャレンジしている」とアピール。さらに、みずほフィナンシャルグループがまとめたレポートにおいて現金の管理コストが通常は1%程度と言われていることも紹介し、pringの決済手数料はこれをも下回る水準だとしている。

 初期費用、月額費用も不要で導入でき、pring決済による売上金を銀行口座への振り込む際の手数料も無料。売上金の振り込みタイミングは、みずほ銀行の口座宛では翌営業日、そのほかの銀行では月末締め・翌月10日振り込みとなる。

 今回、募集する加盟店は、リアル店舗であること、法人であることが条件となるが、業種は問わない。さらに、オンライン店舗や個人事業主についても準備中だとしている。今後は、店舗のPOSレジのバーコードリーダーによる読み取りやAPIによる非対面決済への対応、決済ビッグデータをもとにした集客支援のマーケティング機能の追加などを予定している。