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名古屋港統一ターミナルシステム(NUTS)で、ランサムウェア感染による障害、7月6日の復旧までにコンテナ搬出入作業へ大きな影響

 名古屋港のコンテナターミナルで運用されている統一ターミナルシステム「NUTS」(Nagoya United Terminal System)で、ランサムウェア感染による障害が発生した。名古屋港運協会らの発表によると、障害の発生が確認されたのは7月4日6時30分ごろ。システムを復旧し、最終的に全ての作業を再開できたのは7月6日18時15分だった。

 本件は、テレビや新聞のニュースでも大きく取り上げられていたが、ここでは、名古屋港運協会らの報道発表をもとに、状況を時系列で整理する。

 NUTSのシステム障害が発生したのは7月4日の6時30分ごろ。原因究明にあたり、システムを運用している名古屋港運協会ターミナル部会、および愛知県警察本部と打ち合わせを行ったところ、ランサムウェアの感染であることが判明したという。

 システム障害に関する第1報が発表されたのが7月5日12時。この時点では、システム復旧のめどは7月5日18時で、7月6日8時30分からの作業再開を目指すとしていた。システム障害の影響で、ターミナルへのトレーラーによるコンテナ搬出入作業は中止となり、入港コンテナ船の積み卸し作業については、元請港運会社に確認するようにとの指示がされている。

 第2報が7月5日18時に公開され、当初の予定より2時間遅れの同日20時を復旧のめどとする、と予定が修正された。作業再開の見込みは7月6日8時30分のままで変更されていない。

 第3報が公開されたのは翌朝となる7月6日7時45分。システムの復旧が同日7時30分に行われ、復旧が遅延した影響から、作業再開は同日午後からとしている。

 続けて、作業再開時刻の見込みを第4報にて発表。名古屋港の5つのコンテナターミナルのうち、TCB(飛島ふ島南側。飛島コンテナ埠頭株式会社の取り扱い)が15時以降、NUCT(鍋田ふ島。名古屋ユナイテッドコンテナターミナル株式会社の取り扱い)が17時30分以降、飛島ふ島東側(飛島ふ頭北、NCB、飛島ふ頭南の3つ。名古屋港埠頭株式会社の取り扱い)が18時30分以降としている。

 この後、7月7日に全てのターミナルで通常の業務体制となったとの報道発表が行われている。