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Apple、EU向けに代替アプリストア容認などDMA対応措置を発表

 Appleは1月25日(米国時間)、EU(欧州連合)におけるiOS、Safari、App Storeの変更について発表した。これらはEUのDMA(Digital Markets Act:デジタル市場法)に対応するためのもので、App Store以外の代替アプリストアの容認、開発者の手数料減額など、さまざまな変更が行われる。

 DMAは、欧州委員会により2022年11月に発効、2023年5月に施行されたもので、EU市場におけるIT大手による不公正な行為の防止を目的としている。2023年9月に、AppleのほかAlphabet、Amazon、ByteDance、Meta、Microsoftの6社を、支配的なオンライン・プラットフォームを運営する「ゲートキーパー」として指定し、DMAの対象とした。

 Appleが今回発表した主な変更は、次のようなものだ。まず、EUのアプリ開発向けに代替アプリストア(alternative app marketplaces)を利用可能にするための新しいオプションを提供し、それに伴い代替の支払い処理のためのオプション、新しい取引条件の提供、手数料の減額など(後述)を行う。

 Safari(iOS版)については、従来から別のウェブブラウザーをデフォルトとして設定可能だったが、DMAの要件を反映した新しい選択画面を、初回起動時に表示するようにする。Appleではこの変更について「EUのユーザーはウェブページに移動しようとして初めてSafariを開いたときにこの画面によってエクスペリエンスが中断されるが、この変更はDMAの要件の結果である」との趣旨のコメントもしている。

 iOSでは、代替アプリストアに対応した変更が行われ、 iOS 17.4ベータ版において新機能のテストを開始。3月から、EUの27カ国のユーザーが新機能を利用できるようになるとしている。

 EUにおけるiOSアプリの新しい(開発者に対する)取引条件として、次の3点を提示している。

 1つ目は手数料の減額。従来、App Storeの手数料は30%または15%(App Store Small Business Program対象)とされているが、大部分の開発者(App Store Small Business Program対象を指すとみられる)および初年度より後のサブスクリプションは10%、それ以外では17%となる。

 2つ目は支払い処理手数料(Payment processing fee)で、どの決済サービスを使用した場合でもAppleが3%をこの名目で徴収する。3つ目はコアテクノロジー料金(Core Technology Fee)で、App Storeや代替アプリストアから100万インストールのしきい値を越えると、0.5ユーロをその年の初回インストールごとに支払う必要がある。

 なお、EU内でiPadOS、macOS、watchOS、tvOSアプリを、PSP(Payment Service Provider)またはウェブサイトにリンクして支払いを処理する開発者に対しては、Appleに支払う手数料を3%割引するとしている。