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警察庁が発表、今年1月~3月に「SNS型投資詐欺・ロマンス詐欺」の被害急増!

被害者は50代以上に多く、平均1千万円超の高額被害

 警察庁は5月17日、「令和6年1月~3月におけるSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について」の発表を行った。2024年1月~3月における、SNS型投資詐欺・ロマンス詐欺の認知件数および被害額が、前期や前年同期に比べて大幅に増加している。

 「SNS型詐欺」とは、SNSなどを通じたやりとりで、対面することなく関係を深めて信用させたうえで、金銭などをだまし取る詐欺。そして、「SNS型投資詐欺」は投資のための資金や投資利益の出金料の名目で、「SNS型ロマンス詐欺」は恋愛感情や親近感を抱かせたうえで、それぞれ金銭などをだまし取る。なお、SNS型ロマンス詐欺においても、詐取の名目は投資が7割以上だという。

 発表された資料は、2024年1月~3月における全国の都道府県警察が認知したSNS型投資・ロマンス詐欺の検挙状況についてまとめたもの。2023(令和5)年1月~2024(令和6)年3月の両詐欺の認知件数と被害額の推移を見ると、いずれも2023年後半から増加を続け、特に投資詐欺については、2024年に入って大幅に増加していることが確認できる。

SNS型投資・ロマンス詐欺の認知件数と被害額の推移。なお、2023年中のSNS型ロマンス詐欺については、相手方が外国人または海外居住者を名乗ったものを調査対象としている

 2024年1月~3月の期間における、SNS型投資詐欺の認知件数は1700件で、被害額は約219.3億円。SNS型ロマンス詐欺の認知件数は603件で、被害額は約60.6億円。1件あたりの平均被害額は、SNS型投資詐欺が約1300万円、SNS型ロマンス詐欺が約1000万円となる。

 なお、被害額の最高は、SNS型投資詐欺で4億5000万円、SNS型ロマンス詐欺では約1億2000万円。

 検挙状況は、SNS型投資詐欺が5件で4人、SNS型ロマンス詐欺が4件で5人。同庁では、3月にSNS型投資・ロマンス詐欺への対策を抜本的に強化したところで、引き続き捜査と抑止を推進していくとしている。

 被害者の年齢・性別を見ていくと、SNS型投資詐欺では、男女とも50~60代が多く、この年代だけで全体の50%を超えている。男女別では男性の方がやや多い。

 SNS型ロマンス詐欺では、男性は50~60代の合計で50%を超えている、女性は40代が最多で、40~50代の合計で50%を超える。男女別では、男性の方が6割と多い。

 被害者との当初の接触手段としては、SNS型投資詐欺はバナー広告が約半数、SNS型ロマンス詐欺はダイレクトメッセージが6割以上を占める。

SNS型投資詐欺の当初の接触手段
SNS型ロマンス詐欺の当初の接触手段