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「MSN」リニューアル、マルチデバイス対応強化、ニュースは複数社からの提供に

 日本マイクロソフト株式会社は8日、ポータルサイト「MSN」のユーザーインターフェイスやコンテンツのリニューアルを発表した。世界55カ国での同時リニューアルとなる。8日からは新しいMSNを先行して体験できるプレビューサイトを公開した。

 リニューアル版の正式公開の時期については現在未定で、プレビューサイトへのユーザーの反応などを見ながら、正式公開を検討していくという。

新しいMSNのスクリーンイメージ

 新しいMSNは、タッチ操作を意識した新たなユーザーインターフェイスとなり、PCやタブレット、スマートフォンなどの各種デバイスに合わせて表示を最適化する。また、Microsoftアカウントと連携して、コンテンツ表示などをカスタマイズできるパーソナライズ機能を搭載した。

 ニュースコンテンツについては、これまで日本では産経新聞社と「MSN産経ニュース」という形で共同運営してきたが、新たなMSNでは複数社からの配信を受ける形になる。日本国内では、読売新聞、朝日新聞、毎日新聞、産経新聞の全国紙や、ウォール・ストリート・ジャーナルの日本語版などの記事を配信。海外では、米国のニューヨークタイムス、英国のガーディアン、フランスのフィガロ、ル・モンドなどの記事を配信する。

各社のニュースコンテンツを配信
英語版の画面

 産経新聞ではMSNへのニュースコンテンツ提供は継続するが、ニュースサイトについては「MSN産経ニュース」の終了に伴い、独自に新たな「産経ニュース」を10月1日から開始する。

 コンテンツはニュースのほか、スポーツ、エンタメ、マネー、フード&レシピ、ヘルスケア&フィットネス、自動車、トラベル、ビデオ、天気の計10セクションで構成。全世界で1000以上のコンテンツとデータを配信する。

 デザイン面では、PCやタブレット、スマートフォンなど各種のデバイスで見やすく、使いやすくするため、デバイスごとのブラウザー表示を最適化。ユーザーの画面サイズによってレイアウトも変化するレスポンシブデザインとなっている。

 ニュースやスポーツなどの各ジャンルは、フリック操作で左右にスクロールできるようにするなど、タッチ操作を意識したユーザーインターフェイスを採用。ページの上部には「Meストライプ」と呼ばれるバーを配置し、OutlookやOneDriveといったマイクロソフトのサービスや、Facebook、TwitterなどのSNSに簡単にアクセスできるようにしている。

ニュース、スポーツ、エンタメなど10セクション
レスポンシブデザインを採用

 全世界で共通のプラットフォームとなっているため、設定で地域(言語)を切り替えれば、その地域のMSNが表示される。一方で、ページデザインなどについては世界共通というわけではなく、日本のユーザーにはどのようなページが望ましいかといったユーザーテストや検討を重ね、「アジア版」のサイトを開発しているという。

 Microsoftアカウントでログインすることで、注目するニュースのキーワード登録や、株式銘柄のウォッチリスト登録などのパーソナライズ機能が利用可能となる。

 Windows 8のスタート画面に搭載されているBingアプリはMSNと統合し、iOS/Android向けのMSNアプリも近日中に提供を予定。ブラウザーに加えてアプリからもMSNへのアクセスを訴求していく。

注目するニュースのキーワード登録が可能
株価のウォッチリストなどもカスタマイズ可能
BingアプリはMSNに統合
iOS/Androidアプリも近日提供予定

 広告については、全世界でユニークユーザー数が4億2500万人、日本国内でも2500万人以上というリーチを活かすとともに、マルチデバイス対応、パーソナライズ機能などにより、滞在時間や訪問頻度の増加を見込む。また、ユーザーがスクロールするなどして広告が初めて表示された時点でインプレッションとしてカウントする「ビューアブルインプレッション」を採用。Microsoftアカウントを使用したターゲティングなど、より質の高い広告を提供していくとした。

日本国内で2500万人以上のユニークユーザー数
プレビューサイトを公開中

(三柳 英樹)