違法音楽配信サイト「着うたキングダム」管理者ら2人を逮捕


 岡山県警察本部生活環境課、生活安全企画課および岡山西警察署は、権利者に無断で携帯電話向けの音楽ファイルを送信可能な状態にしていた株式会社ウインズコミュニケーションズ他2社の代表者ら2人を、著作隣接権侵害の容疑で逮捕した。日本レコード協会が13日、明らかにした。

 逮捕された2人は、岡山市内に設置されたサーバーに「着うたキングダム」という名称の携帯向けサイトを構築し、日本レコード協会会員であるエピックレコードジャパンとエイベックス・エンタテインメントが権利を持つ音楽ファイルを無断でアップロードし、不特定多数がダウンロードできる状態にしていたという。

 この「着うたキングダム」は会員制サイトで、登録者は友人を紹介したり広告をクリックすることで付与されるポイントを利用して、音楽ファイルをダウンロードできる仕組みとなっていた。警察の調べでは、2人が「着うたキングダム」に音楽ファイルを自動的にアップロードするシステムについても管理・運営しており、これまでにのべ95万4000曲がダウンロードされていた。

 日本レコード協会では、今回のように法人が組織的に違法な音楽配信を行っていた刑事事件は今回が初めてのケースだと説明。携帯電話による違法な音楽ファイルのダウンロードは年間で4億714万ファイルにも上ると推定され、音楽配信市場の健全な発展の阻害要因になっているとして、今後も会員社とともに権利侵害行為への対策をさらに強化するとしている。


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(三柳 英樹)

2009/7/13 17:50