JASRACに一審で敗訴した「TVブレイク」運営会社、知財高裁に控訴


「TVブレイク」のサイトのトップページに告知文を掲載している

 日本音楽著作権協会(JASRAC)が起こした訴訟で、著作権侵害による損害賠償金約9000万円の支払いなどを命じられたジャストオンライン株式会社は、11月27日に知財高裁へ控訴したことを明らかにした。同社代表取締役の今崎善秀氏が12月3日、動画共有サイト「TVブレイク」上で発表した。

 今崎氏は、「Webサイトの運営者が、サイト上を流れるコンテンツや発言に対して一定の責任を有すべきこと事はもっとも」としながらも、「何をすれば適法に運営ができるのかの明確な判断基準を示さないままで、その全責任をWebサイトが負うべきであるとする判決は、納得できるものではありません」とコメント。また、同社が権利者からの削除対応もすべて対応してきたことなどをあらためて訴えている。

 JASRACは2008年8月、ジャストオンラインと今崎氏を相手取り、JASRAC管理著作物を含む動画ファイルの送信差し止めと、損害賠償金約1億2000万円の支払いを求める訴訟を提起。これに対して東京地裁は2009年11月、ジャストオンラインが「TVブレイク」で行われる複製および公衆送信の主体であり、かつ、プロバイダ責任制限法における発信者に該当すると認め、送信差し止めと損害賠償金約9000万円の支払いを命じる判決を下していた。

 なお、ジャストオンラインでは、「TVブレイク」のリニューアルサイトを年内オープン目指して準備中だと告知している。


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(永沢 茂)

2009/12/3 21:22