PC Tools Internet Security 2011、クラウド活用のダウンロードガード搭載


「PC Tools Internet Security 2011」の操作画面

 オーストラリアのPC Toolsは28日、個人向けセキュリティソフトの最新版「PC Tools Internet Security 2011」を発表した。1年版3台用のダウンロード版のみで、価格は4980円。対応OSはWindows 7/Vista/XP。

 ウイルス対策やスパイウェア対策、迷惑メール対策、ファイアウォール機能などを備える。ウイルス定義ファイルに未登録のマルウェアに対しては、ユーザーのPC内のファイル情報を反映したクラウド上のデータベースと照合し、最新の脅威を検知できるという。

 2011年版製品には「ダウンロードガード」機能を追加。ユーザーがウェブ上からダウンロードしたファイルをクラウド上のデータベースと照合するとともに、ビヘイビア(振る舞い)検知によってファイルの安全性を判定できるようにした。

 なお、PC Toolsは2008年に米Symantecに買収されている。PC Toolsでプロダクト・マネージメント・ディレクターを務めるシャフィ・シャナバス氏によれば、同社製品が活用するクラウドのデータベースはSymantecと同じものだという。

 新機能としてはこのほか、製品をインストールする際にマルウェアを検出した場合に、Linuxベースのユーザーインターフェイスでマルウェアを駆除できる「脅威駆除ツール」などを追加した。

 PC Toolsでは、スパイウェア対策に特化した「PC Tools Spyware Doctor 2011」(1980円)、スパイウェア対策とウイルス対策に特化した「Spyware Doctor with AntiVirus」(3480円)も近日中に発売する。

 また、PCのパフォーマンスを最適化する製品ラインナップとして、PCの高速化・安定化を図り、個人情報保護機能を備えた「PC Tools Performance Toolkit」(3480円)と、レジストリーの最適化に特化した「Registry Mechanic」(1980円)も販売する。

 なお、PC Toolsは7月に日本のセキュリティソフト市場に参入すると発表。ソフトバンクグループのBBソフトサービス株式会社と提携し、同社の製品ラインナップ「Softbank SELECTION」の一商品としてパッケージ製品を店頭販売している。

 今回発表した「PC Tools Internet Security 2011」は、PC Toolsが独自に販売するものだが、BBソフトバンク経由で販売するパッケージ製品についても、自動アップデート機能により「PC Tools Internet Security 2011」と同じ機能が利用できるという。

 PC Tools取締役のロバート・ウースターゲトル氏は2011年版製品群について、「シンプルで効果が高く、必要なツールだけを備え、不要なツールは排除した。価格に敏感な消費者にも十分に訴求できる」と日本市場への意気込みを語った。

PC Toolsプロダクト・マネージメント・ディレクターのシャフィ・シャナバス氏PC Tools取締役のロバート・ウースターゲトル氏

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(増田 覚)

2010/9/29 06:00