AKB総選挙を悪用、珍妙なAndroid向けトロイの木馬が見つかる


 シマンテックは8日、アイドルグループ「AKB48」の選抜総選挙を悪用するAndroid向けのトロイの木馬が見つかったとして注意喚起した。

 見つかったのは「Android.Kabstamper」というトロイの木馬。AKB48のファン向けニュースアプリを第三者が改変して、配布していたと見られる。インストールすると、デバイスの画像が破壊され、それらに別の画像を上書きされる恐れがあるという。

デバイス内の画像に上書きされる画像

 「このように悪質な形で改変された元のアプリは、公式のGoogle Playサイトにあり、その後削除または公開停止されたようです。公開が停止されたのはトロイの木馬が存在するからではないと思われ、また保存されている画像に害を及ぼす機能がこのアプリにあったとも考えられません。このアプリがGoogle Playから姿を消したときと、脅威が確認されたとき(AKB48の総選挙の数日前)の時間差からすると、最近になって海賊版から改変されたと言っていいでしょう。」

 シマンテックによれば、日本はモバイル向けのマルウェアの流行がいち早く現れる国だという。実際、日本のAndroidユーザーを標的とした新種の脅威は、昨年同期比で200%増えている。

 ただし、今回見つかったトロイの木馬では、金銭詐取を目的とした脅威やプライバシー侵害の脅威とは異なると指摘。「珍妙」としか言いようのないマルウェアがまた新しく見つかったとしている。


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(増田 覚)

2012/6/8 19:28