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'80年代まではミニコミ誌が全盛でした。小学校のクラス新聞や高校の部活の記録集(陸上部だったので記録集は相当厚いもので100部くらい刷っていました)などは謄写版印刷や流行り始めた10円コピーでよく作ったものでした。
趣味でミニコミ誌を発行していた人も結構いたと思うのですが、書き起こし・印刷・製本・紙折り・封入・郵送料と一連の流れを追っていくと、コストは一通送るごとに200円を越えたものです。
切手を趣味にしている人たちの世界でも、最初の内は、情報を発信したいという情熱があるため、赤字を抱え込もうともひたすら走ることができるのですが、徐々にマンネリ化してくると、遅刊が当たり前になり、いつのまにか発行されなくなってしまうミニコミも多数ありました。
こういった昔と「メルマガ発行環境の整った」現代を比べてみて欲しいのです。
確かに人気のあるメルマガを出すことはたやすいことではありません。しかし中身の充実だけを考えたくても、印刷や発送作業、お金の管理で集中しきれなかった昔に比べて、現在はコンテンツ作成にかなりの作業時間を割り振ることができるのです。これはたいへんな進歩です。加えて、ミニコミでは多くて1,000人。少ないと20~30人くらいにしか情報の伝達ができなかったのが、今や1,000人は当たり前。1万や10万を越える読者も集められ、しかも配送にかかるお金がほとんど無視できます。
情報を出したいと願う人にとっては、まさに恵まれた時代だといえます。
私が言いたいことはただ一つです。こんなに恵まれている現代において、情報発信をしないのはもったいないのではないだろうか?
ということです。
INTERNET Watchをごらん頂いている皆さんの中には、メルマガというのは読むものだと決め付けている方はいらっしゃいませんか?
メルマガは使い方によっては、あなたの想いや思考を実現化する手段になるのです。人には多かれ少なかれ「情報発信欲」という欲求があり、これを満たすことで自己実現が感じられると思います。
たとえばプロ野球試合結果への感想、CGIに関すること、ネットビジネスについて…などなど、僕は切手以外にも色々と情報発信したい内容があるけれども、実現できなくて困っています。きっと皆さんもよくよく考えてみると、情報発信したい内容があるのではないでしょうか。そのときはぜひこの連載を思い出して読み返してみてください。
さて、今回は連載中にメールをいただいた読者の方にお話をお伺いすることにしました。まず、インタビューに応じてくださったのは、「げーむくりえいた
になってみない?」というメルマガを以前から発行されている、たにぐちさんです。
キッテコム:連載の中で、どのあたりが参考になりましたか?
キッテコム:僕にとってもたいへん刺激的な経験になりました(笑)。では、逆に、今回の連載で取り上げなかったテーマで、知りたかったことはありますか?
キッテコム:今までに読者とのやりとり等で困ったことはありませんでしたか?
キッテコム:うーん、僕にとっても実は結構耳の痛い指摘ですね。ところで、たにぐちさんのメルマガの内容は専門的ですが、どういう気持ちで現在の内容の発信をしていこうと思われたのですか?
キッテコム:最初に既存のものへの反感ありきですね。結構僕がキッテコムを出したときに似てるかもしれません。既存メディアのやりかたに失望したのが僕がキッテコムをはじめた動機です。ところで、たにぐちさんは5年後、どんなメルマガを出していきたいですか?
キッテコム:そんな使い方もあるんですね!
ありがとうございました。
<<上でご紹介したメールマガジン>>
誌名 :げーむくりえいた になってみない?
発行部数:1,800部
配送方法:まぐまぐ
http://park.coconet.ne.jp/xyz/create/index.asp
誌名 :げーむくりえいた になってみない? 第2期
発行部数:150部
配送方法:Pubzine
この連載を読んでメールマガジンの発行を決意された方がいたら、ぜひいろいろとお話をうかがってみたいと思っていました。コンサルティング会社を経営されている綾田さんは、まさにこの連載を見てメルマガ発行を決意された方とのこと。さっそくお話を伺うことにしました。
キッテコム:確かにWebというのは、作ることも利用者への告知もパワーがいりますね。メルマガだと両方がある程度まではいっぺんにできます。そこを考えると、むしろWebでのコミュニケーションの方が難易度は高いかもしれませんね。
キッテコム:綾田さんが一番訴えていきたいことはなんでしょう?
キッテコム:情報発信するときに、つまずいたことはありましたか?
キッテコム:軌道にのってくると、新たな課題や問題もでてくると思います。なにか読者とのやりとりなどで困ったことはありますか?
キッテコム:現在、困っていること、また連載で取り上げなかったこんな内容を知りたいことなどはありますか?
キッテコム:最後に、5年後、綾田さんはどんなメルマガにしていきたいか聞かせてください。
キッテコム:ありがとうございました。
<<上でご紹介したメールマガジン>>
誌名 :自分マーケティング論【時間は人生!】
発行部数:900部
配送方法:まぐまぐ
http://www.bii.ne.jp/~tops/
誌名 :「自分づくり工房」奮闘記
発行部数:320部
配送方法:まぐまぐ
誌名 :週刊スピリット通信
発行部数:130部
配送方法:Macky!・CocodeMail・Pubuzine
連載を書きながら勉強した点も多かったですが、現時点で自分の知る限りのことは書き留めたつもりでいます。インタビューに応じてくださいました各メルマガ発行者の方のおかげで、よりリアルな誌面にもなったと思います。永らく連載をご愛読くださり、ありがとうございました。
吉田敬(よしだたかし)
新宿区四谷在住・都内の出版社に勤めるサラリーマン・31歳
大学の専攻は法律ながら、CGIやインターネットが大好きなため、土日曜大工感
覚で趣味の切手のホームページ「キッテコム」を1995年に立ち上げる。切手と
いう限定的なテーマにもかかわらず、郵便を出すときに貼れる綺麗な切手の発
売日を漏らさず知りたいという人々のニーズの元、HPへのアクセス、メルマガ
の会員数(1万5千人超)ともに増えつづけている。
ベンチャー企業を立ち上げている友人の「切手以外のテーマもやってみなよ」
の一言にのせられて、1999年は一般的なテーマを主題にしたホームページも作
成して力試し中。今後ともご支援ください。
切手のHP「キッテコム」 http://kitte.com/
まいぺーじ(スケジュール管理) http://www.mypage.ne.jp/
広告付きアクセスカウンター http://www.count.ne.jp/
[Reported by webmaster@kitte.com]
(99年8月12日)
バックナンバー
第1回:あなたも、電子メールマガジンのオーナーになろう!('99/0527)
第2回:どれが人気!? 電子メールマガジンの発行サービス比較('99/0603)
第3回:人気のある「メールマガジン」を作る秘訣('99/0610)
第4回:長く発行を続けるための作業テクニック(その1)('99/0617)
第5回:長く発行を続けるための作業テクニック(その2)('99/0624)
第6回:「メールマガジン」のインターフェイスを考えよう(その1)('99/0701)
第7回:「メールマガジン」のインターフェイスを考えよう(その2)('99/0708)
第8回:「メールマガジン」のプロモーション(その1)('99/0715)
第9回:「メールマガジン」のプロモーション(その2)('99/0722)
第10回:「メールマガジン」のプロモーション(その3)('99/0729)
第11回:「メールマガジン」に広告をとるには('99/0805)