|
名称 |
運営会社 |
提供形態 |
開始時期 |
発行誌数(誌) | 読者総数(万人) |
まぐまぐ | 株式会社まぐまぐ | WEB | 1997.1 | 7,497 | 1,017 |
マッキー | ニフティ株式会社 | WEB | 1998.7 | 482 | 20 |
フライヤーマシーン | (個人運営) | WEB | 1998.9 | 350 | 0.75 |
ココデ・メール | アプリネット株式会社 | WEB | 1998.10 | 約2,000 |
未公表 |
クリックインカム | 株式会社サイバーエージェント | WEB | 1998.12 | 558 | 129 |
パブジーン | ソニー株式会社 | WEB | 1999.3 | 約1,000 |
未公表 |
ティアラオンライン | 有限会社ネクストプランニング | WEB | 1999.4 | 53 | 0.15 |
メールマガジンをいくつか読んでいる人なら、「まぐまぐ」という名前をご存じの方も多いでしょう。表を見ても分かるとおり、個人の電子メールマガジンの大半は、まぐまぐのシステムを使って発行されています。現在、約8千弱のメールマガジン登録されており、総読者数は何と1,000万人を越えています。もちろん一人で何誌も読んでいる人も含めた数ですが、それにしてもすごい数ですね!
この「まぐまぐ」は、初の個人向けメールマガジン発行システムで、個人の情報発信の革命は「まぐまぐ」から始まったといえます。「まぐまぐ」が人気が高い理由には、次のようなことが考えられます。
・「まぐまぐ」が登場してから約1年半、「まぐまぐ」しかなかった
・「まぐまぐ」のシステムが常に機能アップがされている
・「まぐまぐ」のホームページや、「まぐまぐ」の利用者に送られる、新着情報などを
掲載したメールマガジン「Weeklyまぐまぐ」により、創刊時に読者が増えやすい。
・「まぐまぐ」自体がブランドになりつつある
以前の「まぐまぐ」は、送信の遅れなどの問題も多発していましたが、相次ぐプログラム・サーバーの強化により、大変使い勝手のよいシステムに成長しています。
マッキーは、バックナンバーサービスを初めて提供しました。ニフティが運営するだけあり、購読するためにも専用のID取得を必要とするなど、購読者の電子メールアドレス管理もしっかりしています。しかし、最近は「まぐまぐ」もバックナンバーサービスを開始しており、技術的な優位性は少々薄まりつつあります。
ニフティの会員は、現在約270万人います。パソコン通信のメインメニューからもマッキーのリストが見られるなど、パソコン通信と連動させれば、さらに大きな強みになりそうです。
まぐまぐが法人運営になった現在では、唯一の個人運営によるサービスです。通常の文章だけでなく、画像などの添付ファイルも送信できると言うコンセプトを前面に出しているのが特徴です。添付ファイルは最高10個まで。メールのサイズは100KBまでの制限がついています。
電子メールマガジンの発行サービスだけでなく、メーリングリストや宣伝告知用のホームページ(3MB)も無料で提供されるなど、すべてがここで揃えられるサービスメニューになっています。最近では、ホームページ容量やフォーラムシステムなどを無料で使えるサービスも増えてきていますが、やはりワンストップで各種サービスが揃えられるのは便利です。
今後、メーリングリストの内容がそのままフォーラムで見られるなど、相互の関係性をもっと出していければ、より便利になりそうです。
広告付きのメールマガジン配信システムです。読者が広告をクリックした数に応じて、情報発信者にもお金(20円/1クリック)が支払われる仕組みです。少しでもお金を儲けたいという人に向いています。
今年の3月に始まったばかりの新しいサイトですが、一番の注目株だと思います。実際にメールマガジンを個人的に発行していた人が運営しているので、「読者が読みやすい書き方」なども書かれており、かゆい所に手が届いたサービスになっています。また、有料のメールマガジンは不可のところが多い中、パブジーンは配信可能です。ただし、課金システムはないので、個々に徴収が必要です。
女性向けのメールマガジン専用の配信システムです。コンテンツの内容が、「女性が読んで役に立つもの、楽しいもの、ためになるもの」であれば、作者の性別は問いません。女性向けのメールマガジンにしぼった配信システムは、今のところティアラオンラインだけです。
まだ始まって間もないと言うこともあり、1誌ごとの読者数はまだまだ少ないようですが、最近は、女性向けのメールマガジンも徐々に数を増してきているようです。女性向けのコンテンツを作っている人は、ぜひ一度チェックを。
なお、「マッキー」、「クリックインカム」、「ティアラオンライン」では、メールマガジンの登録にあたり、事前に審査が行なわれます。他のサービスではメールマガジンの新規登録自体は即時できますが、登録内容に問題があった場合は登録が解除される仕組みで運営されています。
ちなみに私は、「まぐまぐ」と「マッキー」を使っています。電子メールマガジン発行支援サービスは、どれか1つだけを選ぶ必要はないと思います。複数のメール配信サービスを利用すれば、それぞれのサービスのホームページやメールマガジンで、あなたの発行するメールマガジンも紹介されます。つまり、それだけ読者獲得の機会が増えることになるわけです。
とはいえ、やはりメールマガジンの発行を毎回、色々なところで行なうのは大変です。いきなり、7つに参加するのではなく、とりあえず1つのサービスに参加して、慣れたところで、ほかのサービスでの発行も考えていくようにするのがベストと思います。
連載の後のほうでもお話をしたいと思いますが、電子メールマガジン発行支援サービスが紹介してくれる機会だけで、読者を十二分に集めていけるメールマガジンは無いと言っても過言ではありません。現在、内容的にも読者数的にも盛り上がっているメールマガジンの発行者は皆、自分のホームページを使ったり、様々なキャンペーンを行なったりして、常にプロモーションを心がけています。
ですから電子メールマガジン発行支援サービスに次々と加入するのも一つの手ですが、それが為に毎回の発行作業がたいへんになって、他のプロモーションなどに支障がでないように気をつけたいものです。
とはいえ、私も今回各社のサービスを比較した中で新たに「パブジーン」が面白く感じられてきました。「まぐまぐ」「マッキー」に加えて「パブジーン」にも登録を申請してみようと思います。
次回は、電子メールマガジンを作るための企画のたて方などについてお送りします!
【訂正】第一回目の連載で「パブジーン」を誤って「パブジン」と表記しておりました。訂正いたします。
(99年6月3日)
[Reported by webmaster@kitte.com ]
バックナンバー
第1回:あなたも、電子メールマガジンのオーナーになろう!('99/0527)
第3回:人気のある「メールマガジン」を作る秘訣('99/0610)
第4回:長く発行を続けるための作業テクニック(その1)('99/0617)
第5回:長く発行を続けるための作業テクニック(その2)('99/0624)
第6回:「メールマガジン」のインターフェイスを考えよう(その1)('99/0701)
第7回:「メールマガジン」のインターフェイスを考えよう(その2)('99/0708)
第8回:「メールマガジン」のプロモーション(その1)('99/0715)
第9回:「メールマガジン」のプロモーション(その2)('99/0722)
第10回:「メールマガジン」のプロモーション(その3)('99/0729)
第11回:「メールマガジン」に広告をとるには('99/0805)
第12回(最終回):自分のメディアを持つということ('99/0812)