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JPNICなど20社が参加してENUMの技術検証のための団体設立


17日に開かれた設立総会で会長に選出されたJPNICの後藤滋樹氏(左)と、副会長に選出されたWide Projectの石田慶樹氏(右)
 日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)、日本レジストリサービス(JPRS)、WIDE Projectが発起人となり、ENUMの技術検証を目的とした団体「ENUMトライアルジャパン(ETJP)」が17日に設立された。同日現在、通信キャリアや通信機器メーカー、IP電話事業者など20社/組織が会員となっており、2004年9月までの予定で実証実験が行なわれる。

 ENUMとは、電話番号をドメイン名で表わすことで、電話番号からインターネット上の各種サービスにアクセスできるようにする仕組み。例えば、「+81-3-1234-5678」という電話番号は、「8.7.6.5.4.3.2.1.3.1.8.e168.arpa」というドメイン名に変換され、これをDNSに問い合わせることで、その電話番号で登録されている宛先のアドレスと通信プロトコルが取得できる。電話番号がわかっていれば、パソコンからであればWebサイトにアクセスしたりメールを送信することが可能になり、IP電話機からであれば相手のIP電話機と通話できるようになるわけだ。既存電話網とIP電話網との相互接続の手段としても注目されているという。

 ETJPでは、ENUM実証実験用のDNSを運用し、まずは9月より通信機器やソフトウェアの技術検証を開始する。さらに12月からはENUM上で通信サービスを運用実験に入り、2004年4月からは異なる通信サービス間の相互接続実験を実施する。なお、ETJPで検討するのはあくまでも技術面であり、ENUMの実用化に向けては、DNSの運用主体やプライバシー、電気通信事業法との兼ね合いなど、制度面での課題が残されているという。

 ETJPには、発起人3者のほか、沖電気工業、シスコシステムズ、ソフトバンクBB、NTT、NTT東日本、NTT西日本、NTTPCコミュニケーションズ、パワードコム、富士通、フュージョン・コミュニケーションズ、ヤマハなどが参加しており、今後も参加企業を受け付ける。


関連情報

URL
  ENUMトライアルジャパン
  http://etjp.jp/

【レポート】実用化への検討段階に入った「ENUM」(2003/08/08)


( 永沢 茂 )
2003/09/17 18:52

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