情報処理振興事業協会セキュリティセンター(IPA/ISEC)は、2003年11月のコンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況を発表した。
11月のウイルス届け出状況は1,786件と10月の1,602件から約1割増加した。届け出数1位はSwenで596件、2位はKlezで309件、3位はMimailで256件だった。8月に流行したNachi(Welchi)やBlasterは、それぞれ42件、25件とかなり減少している。
IPAでは、新種のウイルス「Mimail」を警告している。Mimailはオンライン支払いサービス業者を装い添付ファイルを開くように促すウイルス。感染すると、クレジットカード番号や住所などが漏えいする可能性があるため、注意が必要だ。
また、同協会では、年末に向けてクリスマスカードや年賀状に見せかけたウイルスやデマメールが出現する可能性があるため、ウイルス対策ソフトを導入し、マイクロソフトのWindows Updateを実施するなど、事前対策するように推奨している。
11月の不正アクセス届出件数は23件で、前月の30件よりさらに減少した。23件のうち実害があったのは3件。内訳はアドレス詐称が1件、SPAMが1件、掲示板への悪質な書き込み被害が1件だった。
IPAでは、7月、9月、10月に続いて11月にもWindowsに深刻なセキュリティホールが発見されていることから、早急にセキュリティホールの解消をするように呼びかけている。また、システム管理者へは、年末年始休暇の不在期間中に感染や不正アクセスが発生すると被害が拡大する可能性が高いため、休暇前には可能な限りの対策を実施し、万全の状態にするように推奨している。
関連情報
■URL
コンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況について
http://www.ipa.go.jp/security/txt/2003/12outline.html
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( 大津 心 )
2003/12/05 13:14
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