英児童チャリティー団体のNCHがこのほど発表した調査によると、イングランドとウェールズにおける児童ポルノでの逮捕および起訴の件数が劇的に増加していることがわかった。インターネットによるものが圧倒的に多く、インターネットが児童ポルノを助長していることを裏付けているとしている。NCHでは、インターネット業界自身が児童ポルノを壊滅させるとともに児童を保護する施策をとるべきとの認識を示した。
インターネットが普及する前の1988年には児童ポルノに関して刑罰に科された人は35人だったのに対し、2001年には549人となっており、じつに15倍の増加となる。1988年からの累計で3,022人が刑罰に科されたが、2001年だけでその6分の1を占めており、急激に増加している。これに加えて2002年には、1つの米国サイトで児童ポルノを特定の日に購入した6,500人が逮捕される事件が発生しており、指数関数的な増加傾向を見せている。
NCHでは、インターネットによる児童ポルノ犯罪の原因として、児童ポルノ画像の取り扱いが格段に容易になり、性犯罪の引き金になっていることを挙げている。画像の伝播と性犯罪の増加が相関するわけだ。加えて、ネット上の児童ポルノが一大産業となっている点も指摘している。
NCHは、政府の積極的な関与と取り締まりが必要であるとともに、インターネット業界自身も自主規制などの制御手段をとるべきだとしており、国際的な協力も不可欠であると提言している。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.nch.org.uk/news/news3.asp?ReleaseID=223
・ 出会い系サイト関連事件、児童買春の検挙数が減少~警察庁(2003/08/07)
( Gana Hiyoshi )
2004/01/15 14:30
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