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NTTなど3社、横浜市のみなとみらい駅に500インチ相当の大スクリーン


写真右手にある青いパイプの下にプロジェクタが並んでいる
 2月1日に開業する地下鉄「みなとみらい線」の「みなとみらい駅」(横浜市西区)において、NTT、NTT東日本、横浜高速鉄道の3社がインタラクティブ街頭メディアの実用化実験「みらいチューブ」を開始する。同駅コンコースの壁面に500インチ相当の大画面映像を投影するシステムを設置し、通行人の動きに反応して変化するアート作品や地域情報などを表示する。

 実験が行なわれるコンコースは幅20m、長さ65m、高さ8.7mの半円筒型をした空間で、8台のプロジェクタにより幅12m、高さ3mの映像が壁面から天井にかけて映し出される。プロジェクタは照度を上げるために2台1組で映像を重ねて投影するようになっており、4組で同期して1つの横長の映像を表示したり、最大4画面に分割して別々のコンテンツを表示できる。

 さらにコンコースには2台のセンサー用カメラを設置し、映像認識技術により人の位置や速度、加速度などを認識。空間を横切る、スクリーンに近づく、立ち止まるなど10種類の動きを判別して、それに応じた映像を生成・表示する。これらは、NTTサイバーコミュニケーション総合研究所が開発した外部環境の変化を認識し、複数の画面を制御する技術がベースになっている。

 実験ではまず5つのアート作品が用意されるが、例えば「顔ポイエーシス」という作品では、遺伝交配シミュレーションプログラムによって生成された無数の顔のイラストがスクリーンに投影され、その中から実際に人がいる付近に表示されている顔だけをリアルタイムで拡大するようになっている。また、広告メディアとしての展開も見込んでおり、地域のショッピングモールの地図を表示し、人が立ち止まって見上げた店舗について詳細をポップアップ表示するといった利用も可能だという。

 実験期間は2月1日から半年間で、映像の投影時間は午前8時から午後10時までとなっている。アート作品のほか、Bフレッツ回線を利用して地域情報などの映像コンテンツを配信することも可能だという。NTTとパイオニアが策定したコンテンツ配信プロトコル「VAAM+(Virtual Appliance Access Method Plus)」にも対応している。カメラによる映像認識のほか、無線タグによって特定の人物を認識し、その人宛ての伝言を表示するような機能も将来的には考えられるとしている。


「顔ポイエーシス」。再会キーを覚えていれば、ここで見た顔をWebサイト上で閲覧可能 クーポン券を表示し、カメラ付き携帯電話で撮影してもらう方法も考えられるという

関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.ntt.co.jp/news/news04/0401/040126.html

NTTとパイオニア、コンテンツ配信仕様「VAAM+」を発表(2004/01/19)


( 永沢 茂 )
2004/01/26 19:52

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