コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)は4日、警視庁ハイテク犯罪対策総合センターと池袋警察署が京都市在住の京大研究員を、不正アクセス禁止法違反と威力業務妨害の疑いで逮捕したと発表した。
研究員は、ACCSが運営するWebサイト「著作権・プライバシー相談室~ASKACCS」のCGIプログラムの脆弱性を利用して同サイトに寄せられたユーザーの個人情報約1,200件を不正に入手した。その後、2003年11月8日に都内で行なわれたセキュリティ関連イベント「A.D.2003」において個人情報の入手方法を公開、入手した個人情報の一部を発表したという。
警視庁では、研究員の行為が不正アクセス禁止法違反にあたると判断。また、ACCSのWebサイトの一部の閉鎖を余儀なくさせたことから、同協会の業務を妨げた威力業務妨害の疑いで逮捕したとしている。
ACCSでは、「CGIの脆弱性を指摘することについては、セキュアなネットワーク社会を構築するために有用な側面もあると考えます。しかし、この男性の目的が本当に『CGIの脆弱性の指摘』であれば、実際に個人情報を入手し、不特定多数の人の前で公開することまでは必要なかったと考えます」とコメントしているほか、「今回の逮捕により、個人情報の流出の可能性が全くなくなったわけではないため、今後とも個人情報の保全を第一の課題とし、引き続き情報の流出、拡散の防止に努めてまいります」と語っている。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.askaccs.ne.jp/
・ ACCSのWebサイトに個人情報の漏えいにつながるセキュリティホール(2003/11/12)
・ ACCS、Webサイトにおける個人情報漏えい問題で調査報告書(2004/01/23)
・ ACCSから漏えいした個人情報が2ちゃんねる上に流出(2004/01/30)
( 大津 心 )
2004/02/04 13:07
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