つなぐネットコミュニケーションズは9日、インターネット接続とテレビ放送をFTTHで提供する新築マンション向けのソリューションを発表した。東京都内に2005年秋に竣工予定のマンションから採用される予定だ。
つなぐネットのソリューションでは、従来のインターネットマンションの棟内LAN配線として一般的だったUTPケーブルと、BS用やCS用など複数系統が必要だった同軸ケーブルを1本の光ファイバに集約できる。また、光ファイバは伝送距離が長いため、ハブやブースターなどの中継機器が不要となる。建築コストを大幅に削減可能で、100世帯以上のマンションで従来の配線方式よりも安価になるという。
このソリューションでは、つなぐネットのマンション向けネット接続サービス「e-mansion」と、オプティキャストが運営するFTTHを利用した多チャンネル放送サービス「スカパー!対応光ファイバーTV OPCAS」が提供される。具体的には、インターネットの光アクセス回線、OPCASの映像用光回線、BS/110度CSのアンテナ配線をMDF室の光成端箱で集約し、光ファイバで各住戸まで分配。住戸内では、メディアコンパータを経由した後、LANケーブルと同軸ケーブルに分岐し、さらに各部屋のマルチメディアコンセントまでつなげる。
つなぐネットによれば、まず東京都江東区に2005年10月竣工予定のマンションと、同墨田区に2006年6月竣工予定のマンションに採用されるという。棟内配線に光ファイバを利用しているため、アクセス回線の高速化にもスムーズに対応できるほか、竣工までにまだ間があることから、今後も新技術の開発によりさらに設備コストの低価格化が期待できるという。今後、新築マンション向けの通信・放送配線として主流になると見ており、デベロッパーに積極的に提案していくとしている。
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従来の方式(左)と、FTTHに集約した新方式(右)の概略図
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関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.tsunagunet.com/pra/data/20040309151759.html
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( 永沢 茂 )
2004/03/09 16:28
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