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マルエツなどでUHF帯の電波を使ったRFIDのフィールド実験


段ボール箱の側面に貼り付けられている白いシールがタグ
 マルエツ、NTTデータ、大日本印刷など23社が参加する任意団体「食品流通高度化研究会」は10日、国内で初めてUHF帯の電波を使った無線ICタグ(RFID)のフィールド実験を開始した。スーパーのレジや物流センターの入集荷管理で、複数商品のタグを一括読み取りする際の認識率など、UHF帯のRFIDの特性を検証する。

 実験は、経済産業省の「平成15年食品流通業界電子タグ実証実験」として、同研究会が委託を受けて実施するもの。実験で使用する周波数は953MHz帯で、すでに製品化されている13.56MHz帯では難しいとされている複数商品のタグの一括読み取りなどが可能になると期待されている。国内ではこれまでUHF帯はRFID用に開放されていなかったが、総務省が950〜956MHz帯をRFIDへ割り当て方針を示したことを受け、UHF帯のRFIDフィールド実験が実現した。10日付けで研究会にUHF帯RFID免許が下りており、17日までの予定で、マルエツ潮見店(東京都江東区)など3カ所で実験が進められる。

 12日には、実験フィールドの1つである菱食の物流センター(埼玉県南埼玉郡白岡町にある)を報道関係者に公開。倉庫内に設置されたゲートをフォークリフトが通過するだけで、停止することなく、ケースに貼り付けられたタグを一括で読み取るデモなどが披露された。タグは、米国でRFIDに割り当てられている915MHz帯に対応した、米Matrics社の製品。一方、読み取り機は、同じく米国製品の周波数を国内用の953MHz帯に変更したもので、915MHz帯のタグがそのまま読み取れるという。

 研究会の主査を務める上智大学経済学部の荒木努教授によれば、2月に電波暗室で行なった実験では、既存の13.56Hz帯や2.45GHz帯と異なる電波の飛び方をすることがわかっており、読み取り距離も最大で8.5〜9.5mに達したという。周波数や出力、現場の環境といった条件の組み合わせで特性は変化するものの、一般的に5〜6mは届くとされており、「フィールド実験を繰り返すことで、物流が変革する」と述べている。


ゲートの直下だけでなく、数m手前からタグを認識しはじめていた リストアップされた商品がきちんと入庫したのかどうかPC上で確認できる

タグには、あらゆる方向からの読み取りを可能にするため、アンテナが2基、直角に搭載されている。中央にあるのがICチップ 読み取り機のアンテナは、ゲートの上部に2基、左右にそれぞれ1基の計4基が搭載されている

ケースに貼り付けたタグをローラーコンベア上で認識する実験も行なう ケースのタグと同時に、内部の商品のタグも読み取る。こちらはシングルアンテナ型のタグ

関連情報

URL
  経済産業省のニュースリリース
  http://www.meti.go.jp/kohosys/press/0005006/

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( 永沢 茂 )
2004/03/12 19:52

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