京都府警は29日、捜査関係書類をインターネット上で漏洩していたと発表した。
ネット上で閲覧できる状態になっていた捜査情報は、現在確認されているものだけで捜査報告書、鑑定嘱託書、指名手配書の3種類19件。20名分の名前が記載されており、そのうち11名については実在の人物だった。府警では、対象となった人物に順次連絡をとり、経緯を説明するという。なお、現時点では個人情報漏洩による二次被害の報告はないとしている。
京都府警によれば、26日午前に「他県の男性から『インターネットに警察情報が流れている』と届け出があった」という。その後の調査で、下鴨警察署交番勤務の男性巡査が所有する私物のノートPCで2002年に作成されたファイルが、ネットで閲覧できる状態になっていたことが判明。巡査は、交番ではインターネットに接続できないが、自宅ではネットに接続していた。府警では、「巡査が作為的にファイルを公開した可能性もあるが、ウイルスや不正アクセスの可能性も否定できない」と述べ、今後も調査を継続する。
なお、一部では、P2Pソフト「Winny」を経由して感染するウイルスが原因とする説もあるが、京都府警では「原因は調査中」とし、コメントを控えている。
府警の内規によると、私物のPCを公務で使用する場合、所属長に申請して登録する必要がある。個人情報は、ハードディスクへの記録が禁じられており、署外への持ち出しも許可が必要だ。「巡査は、個人情報をハードディスクに記録した時点で、内規に違反している」(京都府警総務課)とし、内規を徹底するよう全署に向けて再度通達したという。
関連情報
■URL
京都府警
http://www.pref.kyoto.jp/fukei/
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( 鷹木 創 )
2004/03/29 13:04
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