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インターネット利用がCD売上に与える影響はプラス〜米大学生の卒論公開


 プリンストン大経済学部学生のEric Boorstin氏が、インターネット利用の有無がCDの購入傾向にどんな影響を与えるか分析した結果を卒論にまとめ、インターネットで公開している。

 レコード業界はファイル交換ソフトの利用がCD売上減少の原因であるとの主張を繰り返しており、これと関連して多くの調査会社などがファイル交換ソフト利用者とCD売上高の相関を調べた調査結果を発表している。一方、この論文ではファイル交換ソフトを直接的に取り上げることなく、インターネット利用の有無とCDの売上高の相関を調べることで、違法ファイルダウンロードによる影響を突きとめようとしている。論文は米国国勢調査のデータと、米国都市部のCD売上に関するNielsen SoundScan社によるデータを論拠にしている。

 その結果、これまでの調査にはなかった興味深い結果が得られた。5歳から14歳の子供と15歳から24歳の若者においては、インターネットを利用することでCD売上が減少することがわかった。しかし、25歳から44歳と、45歳以上の大人に関しては、逆にインターネット利用によりCD売上高が増加した。総合すると、インターネット利用によってCD売上高は増加する傾向にあった。

 Boorstin氏はこの調査結果の解釈として、インターネット利用がCD売上高と関係する主な原因としてはファイル交換ソフトの利用が最も妥当だと考えられることから、ファイル交換がCD売上高に与える影響は若い人々の間ではマイナス傾向だが、大人ではプラス傾向にあることを示唆していると考察。いずれにしても、ファイル交換がCD売上を減少させる主要な要因とはなりえないと結論付けている。

 さらに全米レコード協会がファイル交換ソフト利用者を提訴していることに関して、若い人よりも大人の方が法的な脅威に対して反応しやすいと考えれば、訴訟によって短期的に売上が減少することすら考えられると推測している。


関連情報

URL
  Eric Boorstin氏の卒論(英文)
  http://www.princeton.edu/~eboorsti/thesis/

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ファイル交換とレコード業界の売上減少は無関係〜米経済学者が論文(2004/03/30)


( 青木大我 taiga@scientist.com )
2004/04/12 11:56

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