ジャパネットたかたは、自粛していた通信販売事業を順次再開すると発表した。4月25日から地上テレビ放送やスカイパーフェクTV!で、26日からはラジオでも再開する。インターネットショッピングに関しては、サーバー運営会社と再開時期を検討中だという。
ジャパネットたかたでは、2004年3月に顧客情報を漏洩した件に関して、真相解明を最優先させるとし、通信販売事業を自粛していた。現時点でも、流出経路などについては完全に解明されていないとする一方で、「これ以上の自粛は関係各位にさらなるご迷惑をおかけする」と事業再開に踏み切った。
なお、情報漏洩の対象となった顧客に対しては、当面ダイレクトメールやカタログの送付などを見合わせる。「状況が確定次第、手紙で報告を行なう」(ジャパネットたかた)としている。
今回の発表に合わせて、顧客情報保護と情報セキュリティ対策の実施概況を報告。組織的・人的対策、物理的対策、技術的対策などを発表した。
組織的・人的対策では、ジャパネットたかたの高田明代表取締役が情報セキュリティ最高責任者(CISO)に就任。個人情報保護方針や情報取扱規程などのルールを強化したほか、全従業員向けに情報セキュリティに関する教育を施した。外部のセキュリティ専門家と連携し、同社社内でセキュリティを専門とする人材の育成計画も策定中だという。
物理的対策については、コールセンターを含めたオフィスのレイアウトを全面的に見直す。ICカードを用いた入退室管理システムの導入も検討する。さらに、不正アクセスを抑止するために、コールセンターやサーバー室などに監視用ビデオカメラを設置。24時間体制での監視を行なう。
技術的には、顧客情報にアクセスする従業員のPCに情報漏洩防止ソフトを導入したほか、メールやインターネットからの情報漏洩を防ぐ対策も実施したという。また、ジャパネットたかた内のサーバーに対して、セキュリティ診断を実施。システムの脆弱性に対しても対策を実施するほか、ネットワークのアクセス制限も行なう。
ジャパネットたかたではこのほか、情報セキュリティを継続的に維持・向上させるため、社内外の監査を組み合わせた情報セキュリティ監査を実施する予定だ。業務委託契約においても、セキュリティ要求事項を全面的に見直すとしている。
関連情報
■URL
ジャパネットたかた
http://www.japanet.co.jp/
■関連記事
・ ジャパネットたかた、情報漏洩問題で佐世保署に告訴状提出(2004/03/12)
・ ジャパネットたかた、顧客情報漏洩~流出ルート、件数は確定せず(2004/03/09)
( 鷹木 創 )
2004/04/12 14:14
- ページの先頭へ-
|