Microsoftは8日、ウイルス「Sasser」の作者が逮捕された件に関して、密告者からの情報提供が作者の特定に結びついたとして、密告者に対して懸賞金を支払うことを決定したと発表した。Microsoftが推進しているウイルス対策のための懸賞金制度の対象として、密告者に25万ドルが支払われる。
懸賞金制度は、Microsoftが2003年11月に創設した「Anti-Virus Reward Program」のこと。同制度では、Microsoftが500万ドルの基金を用意し、ウイルス作者の逮捕につながる有力な情報を提供してくれた人物に懸賞金を支払うとしていた。例えば、「Blaster.A」に25万ドル、「Sobig」に25万ドルがかけられている。
Microsoftによれば、Sasserの発生後、作者に関する情報を持っているという数人のドイツ在住の人物から、懸賞金の対象となるかどうか問い合わせがあったという。これに対してMicrosoftは、その情報が犯人逮捕につながるようなものであれば、最高で25万ドルを支払う意志があると回答。実際にMicrosoftと独警察に情報が提出され、それから48時間を経ずに独警察が犯人を特定して逮捕することができたとしている。
なお、捜査内容は明らかにされていないが、独警察では、Sasserの作者として7日に逮捕された人物はSasserの亜種4種だけでなく、28種あるNetskyの亜種すべてについても関係していると見ているという。
MicrosoftのBrad Smith上級副社長は、「我々は、懸賞金の誘惑が情報の申し出を促し、法の執行に結びついたと認識している」とコメント。「有罪が確定した場合には、Sasser作成者の逮捕に結びついた情報の提供者に対して25万ドルの懸賞金を支払うことを決定した」としている。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.microsoft.com/presspass/press/2004/may04/05-08SasserTelePR.asp
Brad Smith上級副社長の会見内容(英文)
http://www.microsoft.com/presspass/exec/bradsmith/05-08sasserarrest.asp
■関連記事
・ 独警察、Sasserを作成した18歳学生を逮捕(2004/05/10)
・ 米Microsoft、Blasterの犯人検挙に25万ドルの懸賞金(2003/11/06)
( 永沢 茂 )
2004/05/10 15:56
- ページの先頭へ-
|