米Microsoftが米Lindowsを相手取って起こしていた商標権侵害訴訟で、オランダのアムステルダム地裁は5月27日、Lindows側を支持する判決を下した。Lindowsという商標を使うことが必ずしもWindowsの商標権を侵害するわけではないとするLindowsの主張を認め、Microsoftに対して、訴訟費用など合計944ユーロをLindowsに支払うよう命じている。
オランダでは1月末、Lindowsの販売を差し止める仮処分命令が出されており、Lindowsはオランダ、ベルギー、ルクセンブルクでの営業を打ち切っていた。また、Microsoftが世界各国で商標権侵害訴訟を起こしている状況に対処するため、Lindowsはすでに製品名やWebサイトを「Linspire」に変更。現在は、Lindowsという名称の使用は社名や米国内などに限定されている。
しかしその後もMicrosoftはオランダにおいて、Lindowsに1日あたり10万ユーロの罰金を課すよう求める訴訟を起こしていた。それが今回の判決で逆に支払いを命じられたことになる。LindowsのMichael Robertson CEOは、「我々は、Microsoftがこれまでの法的な戦略を改め、法廷ではなく市場で競争することを学ぶよう望んでいる」とコメントしている。
今回の判決によれば、「Windowsとは関係ありません」と併記するという条件付きでLindowsの名称利用が認められるという。これを受けてLindowsでは早速、3カ国での販売を再開するとしている。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.linspire.com/lindows_news_pressreleases_archives.php?id=132
■関連記事
・ Lindows、商標権侵害によりオランダでも販売差し止め仮処分命令(2004/02/02)
・ 米Microsoft、Webサイト「Lindows.com」に1日10万ユーロの罰金を科す訴え(2004/03/15)
・ 米Lindows、OSの名称を「Lindows」から「Linspire」に変更(2004/04/15)
( 永沢 茂 )
2004/06/03 14:36
- ページの先頭へ-
|