欧州市場においてMicrosoft、Time Warner(AOL)、Yahoo!はインターネットユーザーに認知されているにもかかわらず、サーチエンジンの利用度ではGoogleが他を圧倒しているとの調査結果を米調査会社のcomScore Networksが10日、発表した。
これはcomScore Networksが米国、カナダ、英国、フランス、ドイツのサーチエンジン利用状況を調査するサービス「qSearch Europe」の開始にあわせて発表したデータ。それによると、米国、カナダ、英国、フランスを比較した場合に、インターネット利用者の認知度を測る「インターネットリーチ」と、そのサイトを使って少なくとも一度は検索を行なったことがある割合を示す「サーチエンジン浸透度」に、大きな差が生じていることがわかった。
例えばカナダでは、MSN(Microsoft系)はインターネットリーチが96%もあったものの、サーチエンジン浸透度は46%に止まった。MSN系はフランスでもインターネットリーチが72%、サーチエンジン浸透度が27%と大きな開きがある。Time Warner(AOL)、Yahoo!などのサイトでも同様の傾向が見られた。
その点、Googleはインターネットリーチとサーチエンジン浸透度の間に差がほとんどない。例えば英国ではインターネットリーチが62%だが、サーチエンジン浸透度は69%とインターネットリーチを上回っている。フランスでも同様で、インターネットリーチは53%だったが、サーチエンジン浸透度は65%。つまり、サイトの認知度はそれほど高くはないが、少なくとも一度はGoogleを利用したことがある人の割合が高いということである。
サーチエンジンのシェアに関しても、Googleがカナダで70%、英国で77%、フランスで80%と圧倒的なシェアを持つ。Googleが唯一シェアを落とし気味なのは米国で、Googleが44%、Yahoo!が37%、MSN(Microsoft系)が19%だった。
サーチエンジン浸透度や市場シェアではGoogleが他を圧倒しているものの、欧州市場ではMicrosoft、Time Warner(AOL)、Yahoo!ともにインターネットリーチは確保しているため、今後サーチエンジン分野でもシェアを拡大するチャンスが残されていることがわかる。
関連情報
■URL
comScore Networks(英文)
http://www.comscore.com/
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・ 欧州でもGoogleが圧倒的な存在感~米Nielsen//NetRatings調査(2004/03/17)
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2004/06/11 11:59
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