米国の映画業界を代表するMotion Picture Association of America(MPAA)が、インターネットによる映画の違法ダウンロードなどの海賊行為に関する調査結果を発表した。世界中のインターネット利用者の約4人に1人が映画をダウンロードした経験があることがわかった。
調査よると、韓国ではなんとインターネット利用者の58%が映画ダウンロードの経験を持っており、以下、フランスの27%、米国の24%と続いている。日本は10%で、調査した8カ国の中で最低。世界各国の平均は24%だった。また、ダウンロード経験者の56%はダウンロード行為を続けたいと考えており、ダウンロード未経験者の17%は将来的にはダウンロードしたいと考えていた。
ダウンロード経験者が映画を購入したり、映画館に行かなくなる傾向も表われている。韓国では「映画を購入する頻度が減った」と回答した人がダウンロード経験者の中で52%おり、日本でも10%に上った。MPAAでは、映画のダウンロードが違法行為であることを周知徹底する教育が重要であると結論づけている。
この調査は、MPAAより依頼されたOTX社が世界8カ国で400人のサンプルを取って行なったもの。次世代のインターネット利用者動向を知るために、サンプルの80%をブロードバンド利用者としているため、平均的なインターネット利用者とは言い難い側面が残る。しかし、映画のダウンロードが音楽に次ぐ大きな問題なりつつある傾向が浮き彫りとなったことも事実だ。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文、PDF)
http://www.mpaa.org/MPAAPress/2004/2004_07_08.pdf
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・ 米国でのファイルダウンロードが音楽から映画に波及~米Ipsos調査結果(2004/04/22)
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2004/07/12 11:50
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