総務省は23日、ソフトバンクBBが提供するIP電話サービス「BBフォン」の通話記録が漏洩した事件に関して、同社に対して文書による行政指導を行なった。通信の秘密に係わる情報の取り扱いについて認識が不十分だったとして、適正な管理の徹底と再発防止を求めている。ソフトバンクBBは4月にも、Yahoo! BB会員の個人情報が大量に漏洩した事件で行政指導を受けている。
今回の事件は、Yahoo! BB会員の個人情報漏洩事件に関連して恐喝未遂容疑で逮捕された容疑者の自宅から、BBフォンの通話記録14人分65件(ソフトバンクBBでは当初23人分と発表していたが、その後14人分に訂正)が発見されたことで6月に明らかになったもの。さらに89,633人分についても、外部からアクセス可能な顧客管理データベースに一時的に保管していたことがわかっており、これらの通話記録も漏洩した恐れがあるという。
ソフトバンクBBではこの事件を受けて7月16日、発生原因や再発防止策の実施状況などを総務省に報告していた。しかし総務省では、1)インターネット経由で外部からアクセス可能なデータベースに通信記録を保管していたこと、2)その記録を消去した時期が不明であること、3)個人情報流出事件を受けて実施した調査で今回問題となった通話記録の存在を確認できなかったこと──から、「通信の秘密の保護に関する認識は極めて不十分であったと言わざるを得ない」と判断し、行政指導を行なうことにした。
関連情報
■URL
ニュースリリース(総務省)
http://www.soumu.go.jp/s-news/2004/040723_4.html
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( 永沢 茂 )
2004/07/23 15:13
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