デンマークのセキュリティベンダーSecuniaは27日、Webブラウザ「Opera」に存在する新たな「アドレスバーのURLを偽装(スプーフィング)できる脆弱性」を発表した。同社では、危険度を“中”と評価している。
この問題は、「window.open」機能を用いてWebサイトを開き、続いて「location.replace」機能を用いて移動した場合に、Operaがアドレスバーを更新しないため、アドレスバーのURLを詐称できてしまうというもの。原因は、Operaが2つ目のWebサイトの内容をロードしている間、1つ目のWebサイトのURLを表示してしまう仕様であるためだという。
この脆弱性を悪用することにより、アドレスバーのURLを詐称したいわゆる“フィッシング詐欺”が可能だとSecuniaは指摘している。また、同社では、7月21日にリリースされたばかりの最新バージョン「Opera 7.53英語版」でも、この脆弱性が存在することを確認し、危険な状態だと警告している。
なお、この脆弱性を修正するセキュリティ修正プログラム(パッチ)は、現在のところOpera社より提供されていない。このため、Secuniaでは、回避策は「信用できないサイトのリンクをクリックしないこと」以外にはないと説明している。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://secunia.com/advisories/12162/
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( 大津 心 )
2004/07/27 18:15
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