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NTTコミュニケーションズの松田栄一氏(左)と、ぷららネットワークスの中岡聡氏(右)
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NTT、NTTレゾナント、NTTコミュニケーションズ(NTT Com)、ぷららネットワークスの4社は29日、NHKが過去に放送した番組をオンデマンド配信するトライアルを共同で開始すると発表した。「NHKスペシャル」「プロジェクトX」などNHKから提供を受けた約200本を、8月1日からぷららの「4th MEDIAビデオサービス」、9月1日からNTT Comの「CoDen光サービス(OCN Theater)」でそれぞれ配信を開始する。料金は各話105~315円。
ぷららの4th MEDIAサービスは、フレッツ・ADSLまたはBフレッツの利用者を対象として、多チャンネル放送およびVOD配信を行なうサービスで、ぷらら以外にも、提携するBIGLOBE、@nifty、hi-ho、So-net(準備が整い次第対応)の各プロバイダーで利用可能となっている。一方、NTT ComのCoDen光サービスは集合住宅向けのサービスで、光ファイバによりインターネット接続(OCN)、IP電話、映像配信を提供する。両サービスとも、映像はセットトップボックス(STB)に接続したテレビで視聴する形態となる。
NHKから提供される番組は「武田信玄」「NHKスペシャル」「プロジェクトX」など約200本。VOD型サービスの「4th MEDIAビデオサービス」「OCN Theater」での配信となり、料金は1話につき105~315円で、購入から24時間視聴可能。映像形式はMPEG-2で、配信ビットレートは4th MEDIAの高画質モードの場合で約4.2Mbps。配信されるコンテンツは暗号化により保護されるほか、STBからの映像出力にもマクロビジョンなどの保護がかけられる。
今回のトライアルにおける4社の役割は、NTTレゾナントがNTTグループの窓口となってNHKからのコンテンツ提供を受け、NTT Comとぷららに対してコンテンツを供給し、NTT(持株会社)が全体の調整を行なう形となっている。
NTTの第一部門ブロードバンド推進担当部長を務める出口秀一氏は、これまでの映像配信サービスではハリウッド映画など若者向けのコンテンツが多かったが、NHKの番組は誰もが知っているコンテンツであり、幅広い世代に対して映像配信サービスがアピールできるというメリットを語った。
ぷららネットワークスの中岡聡取締役サービス企画部長は、NHKから提供されたコンテンツは画質が非常に高く、ユーザーにも満足のいく画質での提供が可能となるだろうと述べ、4th MEDIAでは民放各局が番組を提供する「トレソーラ」の配信も予定しているが、今後はさらにこうしたテレビ番組コンテンツの配信が進むよう、権利関係団体の理解を得ていきたいと語った。また、視聴者が多くなければコンテンツの提供も進まないという現状もあることから、今後はぷららでBフレッツの申し込み者に対して2万台のSTBを無料配布するキャンペーンを実施していくことを明らかにした。
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ぷららの「4th MEDIA」での番組配信画面
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NTT Comの「CoDen光サービス」での番組配信画面
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関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.ntt.co.jp/news/news04/0407/040729.html
Plala.TV on 4th MEDIA
http://plala.tv/4media/
NTT Com CoDen光サービス(OCN Theater)
http://www.ocn.ne.jp/theater/
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( 三柳英樹 )
2004/07/29 17:38
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