米RealNetworksは17日、音楽ダウンロード販売サイト「RealPlayer Music Store」で販売しているすべての楽曲を49セントで、ほとんどのアルバムを4.99ドルで販売する大セールを開始すると発表した。同社のDRM変換技術「Harmony」テクノロジーの提供に合わせた「Freedom of Choice(選択の自由)」キャンペーンの一環として行なわれる。
RealNetworksでは、7月26日にベータリリースした「RealPlayer10.5」に、複数のDRMを変換する新技術であるHarmonyテクノロジーを搭載。RealPlayer Music Storeで購入した楽曲をiPodでも再生できるように、Apple Computer側の暗号を解読したとしている。今回の大セールによりiPodユーザーは、AppleのiTunes Music Storeよりも安価に楽曲を購入できることになる。
今回のFreedom of Choiceキャンペーンは、Appleなどが展開している囲い込み戦略を批判するために始められた。New York Times紙に一面広告を出したり、大規模なオンライン広告を出すキャンペーンも行なわれる。また、「www.freedomofmusicchoice.org」というWebコミュニティを開設し、デジタル音楽に関する討論を行なえるようにしている。
一連の活動についてRealNetworksのRob Glaser創業者兼CEOは、「我々は選択の自由が消費者にとって正しいことであり、かつデジタル音楽配信を主流にするための不可欠な一歩であることを確信している」と説明している。一方でAppleはHarmonyテクノロジーに関して不快感を表明しており、法的な措置を検討していることをすでに明らかにしている。
なお、ライセンス上の問題により日本国内からRealPlayer Music Storeで楽曲を購入することはできない。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.realnetworks.com/company/press/releases/2004/freedom_choice.html
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・ RealNetworks、音楽の著作権保護技術を相互変換する「Harmony」(2004/07/26)
・ AppleがRealNetworksのDRM変換技術「Harmony」を非難する声明を発表(2004/07/30)
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2004/08/18 14:13
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