日本IBMは、Webサイト作成ソフト「ホームページ・ビルダー V9」を11月19日に発売すると発表した。Windows XP/2000/NT 4.0/Me/98に対応する。価格は通常版が13,800円、既存ユーザー向けのバージョンアップ版が7,300円、学生向けの学割パックが9,400円、10ライセンスまで利用できるグループパックが90,500円。
● 製品テーマは「スタイリッシュ&ユニバーサル」
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ホームページ・ビルダー V9
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ホームページ・ビルダー V9は、「スタイリッシュ&ユニバーサル」をキーワードに、デザインや多言語利用に配慮した新機能を搭載したという。デザインについては、あらかじめ設定された64種類の配色と34種類のレイアウトを組み合わせることで、ウィザード形式で簡単にWebページを作成できる「スタイリッシュエフェクト“TAKUMI”」ボタンを搭載した。また、コラム用やヘッダー用の素材、リストマークやボタンなどに利用できる素材109種類を用意している。
TAKUMIによるデザインはCSS技術をベースにしており、新規に作成したページのほか、既存ページをCSS対応に置き換えることも可能だ。IBMによれば、「CSSのバージョンでいうと、CSS 1.0については仕様のほとんどをサポートした。CSS 2.0については一部のみをサポートしている」という。また、「Internet ExplorerだけでなくNetscapeやOperaなどのブラウザでも表示を確認した」としている。
多言語対応については、Unicodeに対応して多言語が混在するページを作成可能となった。対応する言語は、日本語、英語、仏語、独語、中国語(簡体字/繁体字)、韓国語、ベトナム語の7言語。なお、いずれもあらかじめ各言語をWindowsにインストールしておく必要がある。
さらに、音声読み上げブラウザ対応度などWebサイトのアクセシビリティやユーザビリティを判定するツール「aDesigner」を新たに搭載。Altタグの存在などを判定し、Webサイトを読み上げた時の聴こえ具合を視覚的に表示する。弱視や色覚異常のあるユーザーが閲覧した場合のWebサイトの見え方をシミュレートして表示することも可能で、いずれもホームページ・ビルダー V9上から修正できるようになっている。
このほか、RSS 1.0に対応したXMLファイルを作成し、配信できる機能や、使われていないタグや不必要に使用されているタグを除去する機能を新たに装備。また、アルバムページ作成機能やWebサイト管理機能を強化。アルバムページ作成機能では、「Webフォトギャラリー」機能を追加。サイト上で使ったスライドショーやサムネイル画像などの画像を、ホームページ・ビルダーを起動しなくとも一括表示できるようになっている。サイト管理機能では、法人向けに大規模なWebサイトをサブサイトの単位を作ることで担当部署ごとなどに分類して管理できる「サブサイト管理」機能を追加した。
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TAKUMIボタンを押すと、配色とレイアウトを表示。右側にはプレビューも表示する
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既存サイトのデザインも変更できる
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「aDesigner」を使用して、音声読み上げブラウザの対応状況をチェック
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色覚異常のユーザー向けサイトにも活用できる
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● 「内容が伴えば、1万円以上の製品でも売れる」ソースネクスト松田社長
「ホームページ・ビルダー V9のコンセプトはスタイリッシュ&ユニバーサル。誰もが“Webの匠”を目指せる」と語ったのは、日本IBMソフトウェア事業Web Sphere事業部の山下晶夫部長。「お子様からお年寄りまで幅広いユーザー層に支持されており、ホームページ作成ソフトとしてはデファクトスタンダードになったのではないか」とし、「軸足はホビーユーザーだが、教育機関や企業などのプロユースの使用にも耐えられるよう多言語サポートやサイト管理も強化した」とさらなるユーザー層の拡大に意欲を見せた。
販売面などで協力するソースネクストの松田憲幸代表取締役社長は、「ソースネクストが販売するIBM製品の『Lotus 1・2・3』や『DB2』は、ともに競合他社の製品を抜いてシェア1位になった」とソースネクストの“1,980円”戦略に自信を見せる。今回のホームページ・ビルダー V9は13,800円(通常版)という価格だが、DVDの映画ソフトでも比較的高価なボックスセットが販売好調なことを例に挙げ、「コンビニでは販売しないが、スリムパッケージ化などにより売り場面積は拡大した。1万円以上の高級な商品でも内容が価格に伴えば、十分に売れるのではないか」と予想した。
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ソースネクストの松田憲幸代表取締役社長(左)と日本IBMソフトウェア事業Web Sphere事業部の山下晶夫部長
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ホームページ・ビルダーもスリムパッケージ版を提供するという
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● 「Webサイトでデジカメ画像を公開するのが楽しい」藤原紀香
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デジカメ写真コンテストの表彰式には、藤原紀香さんも駆けつけた
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記者会見では製品発表に続いて、ソースネクスト主催による「藤原紀香が選ぶデジカメ写真コンテスト」の表彰式が行なわれた。プレゼンテーターにはソースネクストの松田社長のほか、女優の藤原紀香さんも駆けつけた。
藤原紀香が選ぶデジカメ写真コンテストは、2004年6月14日から実施しているキャンペーンで、締め切りの8月27日までに2,500通を超える応募があったという。グランプリ以下各賞の選考を行なった藤原さんは、「非常に悩んだ末に自分の中で、“スマイル”という基準を設けた」と“選考基準”をコメント。グランプリに選んだ「楽しいよー」については、「お母さんが子どもたちを撮った作品で、目の奥までスマイルという感じだった」と語った。
また、表彰式に引き続き行なわれたフォトグラファーの菅原一剛氏を交えたトークショーでは、両氏が撮影した写真も披露。菅原氏は、デジタルカメラについて「写真を撮るのが簡単になった」とコメント。続いて撮影のコツについて、「カメラは光を感じて撮影するもの。三脚などを用意して、長い間露光しても手ブレしないようにするとキレイに撮れるのでは」「ピントを合わす作業と、シャッターを押す作業を切り離して考えると手ブレを抑えることができる」などと会場にアドバイスする場面もあった。
藤原さんは最後に、自らのWebサイト「NORIKA-NET」について、「ホームページでデジカメ画像を公開するのが楽しい」とコメント。「ホームページはファンと私をつなぐ架け橋。意見や写真を公開して、暖かいホームページを作っていきたい」とし、「(ホームページは)難しい印象があるが、ホームページ・ビルダーを使えば簡単にできる。どんどん上手く使いこなして、人生を楽しみたい」とアピールした。
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愛用のカメラを手に菅原一剛氏と対談する藤原さん
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「(藤原さんの)構えはなかなかのもの」と菅原氏も評価
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関連情報
■URL
製品情報
http://www-6.ibm.com/jp/software/internet/hpb/products/
藤原紀香が選ぶデジカメ写真コンテスト
http://www.sourcenext.com/hpb/
NORIKA-NET
http://www.norika.ne.jp/
■関連記事
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( 鷹木 創 )
2004/10/18 18:53
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