米blinkxは16日、テレビ番組を24時間蓄積し続けることで、音声認識技術により全文検索できるようにしたサーチエンジン「blinkxTV」を発表した。
blinkxTVのトップページにはシンプルな入力フォームが用意されており、そこに検索語を入力すると、番組内で該当する言葉が放送されている部分が列挙される。その検索結果をクリックすると、ポップアップウィンドウが開いて該当する部分が流れる仕組みだ。
blinkxはこのサーチエンジンを構築するためにテレビ放送、衛星放送、CATV、ラジオ放送、インターネットのストリーミング放送などを24時間365日受信し、「blinkxTVサーバー」に蓄積している。現在、blinkxTVで検索できるのはニュースやスポーツなどを含む欧米のテレビ20局とラジオ4局だ。これらの映像や音声はデジタル化され、Windows MediaやRealでエンコーディングされる。その後、blinkxが開発した音声認識技術によるテキスト化と文脈解析がなされ、サーチエンジンで検索できるようインデックス化される。
blinkxTVの検索機能と、同社が独自に開発しているデスクトップ検索ソフト「blinkx」を使って、必要なテレビ番組のクリップだけを集め続ける「Smart Folder」機能も提供される。blinkxをインストールした上でSmart Folderを使用すると、ユーザーが興味のある分野についてのテレビ放送のショートカットが蓄積されていく。
例えばSmart Folderに「Ichiro」という検索語を入力しておくと、常駐しているblinkxが頻繁にblinkxTVにアクセスし、「Ichiro」という言葉が含まれたテレビ番組の該当部分すべてのショートカットをblinkx内に蓄積していく。ショートカットをクリックするとメディアプレーヤーが立ち上がり、イチローがプレイしている場面やニュースのナレーションが流れる。
実際にblinkxTVを使用してみたところ、驚くべき認識精度でテレビ番組が蓄積されていることが確認できた。また、テレビ番組の中から該当する部分だけがオンデマンドで再生されるというのは今までになかった経験だ。現在、英語の番組でしか利用できないのは残念だが、これまで調べものを行なう際に検索対象としにくかったテレビやラジオ番組が検索できるようになったのは画期的と言えよう。
関連情報
■URL
blinkxTV(英文)
http://www.blinkx.tv/
ニュースリリース(英文)
http://www.blinkx.com/press/2004/20041216.php
詳細説明資料(英文、PDF)
http://www.blinkx.tv/downloads/blinkx_TV_White_Paper_v1.0.pdf
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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2004/12/17 13:28
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