製薬メーカーのPfizerは10日、勃起障害治療剤「バイアグラ」に関するスパムを発信する企業などに対して、Microsoftとともに合計17件の訴訟を共同または併行して提起したと発表した。
バイアグラはPfizerの主力製品の1つであり、まだ特許が存在することから、事実上独占状態にある。しかし、バイアグラの違法な“ジェネリック医薬品”がこのところ全世界で横行しているという。PfizerとMicrosoftは、それらのスパムの発信源を7カ月にわたり調査し、突き止めることに成功したという。
調査によると、それらのジェネリック医薬品は米国連邦医薬局の承認を得ておらず、まさに違法な製品だという。Pfizerは、それらを販売していた2つのサイトに対して2件の民事訴訟を提起したほか、スパムを発信するサイト(CanadianPharmacおよびE-Pharmacy Direct)に対しても民事訴訟を提起した。
一方、Microsoftでは3件の民事訴訟をスパム発信サイト(Discount RX、Virtual RX、EzyDrugStore.com)に対して提起した。これらのサイトからHotmailユーザーに対して数百万通ものスパムが発信されていることから、提訴に踏み切ったという。
2社の発表によれば、Viagraに関連するスパムは全スパムの4分の1を占めているという。その意味で今回の提訴は、スパムの根本的な解決に資する意味で注目される。さらに、IT企業のみならずスパムによる広告で被害を受けている企業が立ち上がった点でも注目される。
関連情報
■URL
Pfizerのニュースリリース(英文)
http://pfizer.com/are/news_releases/2005pr/mn_2005_0210.html
Microsoftのコメント(英文)
http://www.microsoft.com/presspass/features/2005/feb05/02-10Pfizer.asp
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2005/02/14 12:49
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