住友電気工業は、東京電力と共同で最大200Mbpsの通信に対応した高速電力線搬送通信(高速PLC)モデム2製品を開発したと発表した。同社では、3月10日よりドイツ・ハノーバーで開催する「CeBIT」に同モデムを出展するという。
今回開発されたのは、日本国内におけるユーザー宅内のネットワーク利用を想定した卓上設置型モデムと、コンセント差込型モデムの2製品。卓上設置型モデムは、欧州などで販売を開始している製品と比べて、本体サイズが120×120×30mm(幅×奥行×高)と小型化を実現したという。また、コンセント差込型モデムについては現時点でのサイズは非公表だが、卓上設置型よりも小型化を図るとしている。
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卓上設置型モデム
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コンセント差込型モデム
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両製品ともに、OFDM変調部にはスペインのDS2社製のチップを採用。マルチアクセスとQoS機能を備えており、映像信号を途切れることなく複数のモデム間で通信ができるという。
住友電気工業によれば、2005年1月に総務省内に「高速電力線通信に関する研究会」が発足され、高速PLC利用時に電力線からの漏洩電界が他の無線機器に与える影響を評価されており、2005年度末にも規制緩和が期待できるという。その上で同社は、国内での高速PLC利用が認められると同時に今回発表した製品を投入したい考え。価格については、現在市販されている無線LAN機器と同程度の価格で販売したいとしている。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.sei.co.jp/news/press/05/prs384_s.html
・ 総務省、高速PLCと無線の共存利用を検討する研究会を開催(2005/01/25)
・ 富士通、高速PLCモデムの試作機を開発して実証実験を開始(2004/10/18)
( 村松健至 )
2005/03/09 19:21
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