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英Symbian、携帯電話ウイルス「Commwarrior」に関する公式見解を発表


 Symbian OS搭載携帯電話に感染するウイルス「Commwarrior」に関して、英Symbianは9日、このウイルスに対する公式見解と対策方法を発表した。

 Commwarriorについては、フィンランドのF-Secureや米McAfee、トレンドマイクロなどのセキュリティベンダーがそれぞれの解析結果をすでに発表し、危険度が低いことを伝えている。Symbianの見解は概ねこれを追認するものであり、Commwarriorの感染力が低く、大規模な感染被害には至らないとしている。

 その理由として、「CommwarriorはSymbian OSの脆弱性を悪用して感染することはできず、感染する場合には必ず利用者の承認を得る操作を最低2回しなければならないこと」「感染する対象となる携帯電話はSymbian OSを搭載している携帯電話で、かつNokiaの Series 60プラットフォームを採用していなければならないこと」を指摘。また、Symbian OSのユーザーインターフェイス「UIQ」を採用しているソニーエリクソンやモトローラ、BenQの携帯電話やSymbian OSを搭載するFOMAはCommwarriorには感染しないことも明らかにした。

 なお、Symbianはウイルス対策として「Symbian Signed Program」を推進している。このプログラムのもとで配布されるアプリケーションには、開発者の本人同一性を証明する電子証明書を付属させる必要がある。Symbianではユーザーに対して、Commwarriorウイルス以外でも電子証明書が付いていないアプリケーションはインストールしないように強く求めている。

 また、新たなウイルスによる危険が発生する将来の可能性について「Symbianはセキュリティの問題を非常に深刻にとらえており、携帯電話のセキュリティは業界全体の責任であると信じている」と述べた上で、セキュリティのためのインフラを用意し、関係企業と協力しながら最大限のセキュリティを確立していく用意があることを明らかにした。同社はすでにF-Secure、FB-4、Kaspersky Lab、McAfee、Symantec、トレンドマイクロと共同でウイルス検知技術の開発を進めているという。


関連情報

URL
  公式見解(英文)
  http://www.symbian.com/security/commWarrior.html

携帯電話メールウイルス「Commwarrior」、大規模感染の可能性は低い(2005/03/09)
メールで感染する携帯電話ウイルス「Commwarrior」が見つかる(2005/03/08)


( 青木大我 taiga@scientist.com )
2005/03/10 12:06

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